ー 7月14~15日 ー
7月14日、
今日の昼飯はフィレンツェの街角で見つけて以来ずっと気になっていたお店。
その名も「番気らーめん」。
海外で見つけるらーめん屋ほど信用ならないものはない。
それほど相当な確率でハズレに当たることが多い食べ物だ。
むしろ日本のラーメンを海外で食べようと思う事自体無理があるのかもしれない。
しかし「らーめん」という単語の持つ力は計り知れない。
もうどうしようもなく「らーめん」が食べたいうちらは、
もうどうしようもなかった。
このお店を見つけてから即ネットで評判を調べ、再考。
結果、そこそこ評判の良いお店だったので仕方なく行ってみる事にした。
この気持ちを裏切られるようなことがあったとしても、それはもうどうしようもない。
ニューヨーク、ベルリンときて次はフィレンツェだ。
思い切って店内に入るとぶっとい筆文字で熱い気持ちが綴られていた。
ぽい、これはすごくぽかった。
日本のらーめん屋でもよく見るあの感じ。
期待を膨らませ、注文したのは味噌ラーメンと醤油ラーメン。
まぁ、味の方は海外で食べるにはうまいかなといった感じだが、
それでもらーめんを食べれるだけで幸せな気持ちになれることが出来た。
ありがとう、らーめん。
久々のらーめんを噛み締めた後に向かったのは、
ミケランジェロの最高傑作とも言われるダヴィデ像を擁する「アカデミア美術館」。
(美術館の詳細は世界の美術館巡りで)
ウフィッツィまでとはいかないが、ここでも1時間弱待つこととなった。
暑さに耐えやっと中に入れた美術館。
ダヴィデ像にたどり着くまでに置かれているのは、
ミケランジェロが大理石の中にある、命を見出そうとして造ったいくつかの試作品。
未完の作品も多いが、存在感がハンパなかった。
大理石の中に埋もれた体は今にも抜け出て動き出しそうな迫力。
確かに大理石の中の命を感じることができる。
それほどまでに力強さがあった。
そしてたどり着く高さ約4mもあるダヴィデ像。
圧倒的だった。
どうやったら一つの石からこれが出来上がるのか。
力強い生命力が周りの空気までも包み込んでいた。
かっこいい。
最後はダヴィデ像しか頭に残らない程、強烈な力を持っているように感じた。
美術館の後は今日も夕焼けを見て、近くのレストランで夕食タイム。
7月15日、
今日は列車に乗ってショートトリップ。
目指すはあの斜塔でおなじみの街、ピサ。
と、その前にピサとの大体中間地点にあるちぃのオススメの街ルッカに立ち寄ることにした。
フィレンツェから列車で一時間程の距離にある街ルッカ。
16世紀から17世紀にかけて建てられた城壁に囲まれた美しい街並が有名だ。
駅を降りると早速目の前に現れた城壁。
周りが黄緑の芝生で囲まれているのが更に良い雰囲気を醸し出している。
城壁をくぐり洞窟を越えルッカの街の中へ。
近くのパン屋で買ったパンをベンチに座りかじった後は、街を散策。
レンタル自転車もあったが、そこまで大きな街でもなさそうなので徒歩で回る事にした。
地図もあまりなく適当に回るとそこそこオシャレなお店やレストランも多いルッカ。
たどり着いた円形の広場は形もきれいだし、とても開放的で気持ちがよかったのだが、
散策を終え、再び帰ると不思議な出来事に出会ってしまった。
なんと、来る時に通った洞窟がなぜか消えている、、、
まぁ、完全にうちらの勘違いなのかもしれないが、
同じ所から帰ったはずなのに洞窟は姿を消し、午前中にはなかったレストランが姿を現していた。
不思議な街だっただけに余計違和感は感じたが、
とにかく城壁が美しい街ではあった。
ちょっとした都市伝説を体験した後は再び列車に乗り本命であるピサへ。
ルッカからピサまでは30~40分程度。
中央駅よりも斜塔のある広場に近い駅で降り、勘で広場へと向かう。
歩いて10分程すると「奇跡の広場」と呼ばれる美しい広場が姿を現した。
青い空に緑の芝生、そこに建つ白い大理石で造られた斜塔、ドゥオモ、洗礼堂、カンポサント。
青と緑と白のコントラストが嘘みたいにきれいだった。
間違いなく今まで見てきた広場で一番の美しさ。
「奇跡の広場」と呼ばれるのも納得出来る気がした。
あまりの光景にテンションが上がりながら斜塔へ近づいて行くと、
斜塔を支えたり、蹴ったり、乗せたり、思い思いのトリック写真を撮る人々。
相変わらず流行っているらしい。
それにしても予想以上に傾いているピサの斜塔。
この角度で維持できている事が不思議でならなかった。
必至に頑張る観光客を横目に見ながらもとりあえずうちらは
入場制限のある斜塔の登頂券と他の施設の入場券を購入。
なんとか夕方くらいのチケットを購入する事ができた。
チケットを購入し安心したところで、うちらも全力でトリック写真に挑戦。
蹴る姿勢を維持するのに辛さを感じた事が少し悲しかった。
もう自分が思う程若くないのかもしれない。
斜塔に登るまでの待ち時間にドゥオモとカンポサントを見学。
12世紀の中盤に完成した、多様な様式が調和を見せるドゥオモ。
高い塀が中庭を美しく回廊状に囲むカンポサント。
どちらも素晴らしくきれいだが、この全てが存在する空間自体がホントに美しかった。
感動しっぱなしのままついにピサの斜塔を登る時間。
ロッカーに荷物を預け、入り口からして斜めの斜塔へと入って行く。
全員が斜塔の中に入った時点で英語での説明が始まった。
建設を始めて少ししたところで地盤の弱さから傾きが始まった斜塔。
その傾斜を修正しつつ建設が再開されたが、その傾斜は修正できなかったため
最上階層のみ鉛直に建てられているらしい。
一通り説明を受けた後で登り始めると、
階段からして傾いている時点で若干の酔いを感じる道。
体が垂直に感じようとしているのか少し不思議な感覚になった。
ちょっとしてたどり着いた頂上。
登っている時程傾きを感じる事はなく、下から見上げた時程の傾斜も感じなかった。
ただ、目の前に広がる広場の景色がホントに美しい。
緑の芝生に建つドゥオモの白さと洗礼堂の白さ。
ピサの斜塔も十分に面白く奇麗だが、この広場トータルの美しさがホントに素晴らしかった。
斜塔を降りた後は近くのピザ屋でマルゲリータを食べて、
列車で宿へと戻った。
それでは写真のハイライトで。
番気らーめん
ルッカ
ドゥオモ
洗礼堂
カンポサント
ピサの斜塔と頂上からの景色
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