ー 6月29~30日 ー
6月29日、
朝10時頃宿をチェックアウトすると、荷物を預けてアルベロベッロへ。
アルベロベッロへは私鉄に乗って約1時間半。
駅を出るとまずは観光地化されているモンティ地区へと向かった。
地図を頼りに進んでいると所々現れ始めたトゥルッリ。
白い壁に細かくレンガを積み重ねたような三角錐の屋根がかわいい。
駅から歩いて20分程でモンティ地区に着くと
石畳の広場の上に大量のトゥルッリが建っていた。
数がある程かわいく見えるトゥルッリ。
中にはお土産屋やレストランも多く入っていて大分観光地化されていた。
ただでさえかわいい街並の分、ちょっとしたテーマパークのような雰囲気が楽しい。
マテーラに比べるとかなり観光客も多かった。
散策する前にまずは腹ごしらえ。
日本語で「この店は良心的な値段です」と店の窓に現地の日本人留学生が書いている通り、
良心的な値段だったレストランに入ってみることにした。
注文したのはオリーブのパスタとトマトペンネ。
オリーブがふんだんに使われたパスタは今まで見たことのない面白い味だった。
腹ごしらえも済んだところで再び散策開始。
お土産屋を見たり、大きなトゥルッリの教会を見たり、
小さな街なのでちょこちょこ小道を入りながら回った。
一通り見終わると次は、トゥルッリが普通の民家として使われているアイア・ピッコラ地区へ。
アイア・ピッコラ地区へはモンティ地区から歩いて数分。
歩き始めるとすぐにアイア・ピッコラ地区へと突入した。
さすが民家の集合だけあってお店も何もない。
こっちは観光客もほとんどいなかった。
そこそこ回ったところで駅へ。
アルベロベッロは二つの地区を合わせても滞在時間は3~4時間程度。
日帰りで行くにはちょうどいい場所だった。
ローマへの列車は夕方6時出発なので、5時前にはバーリの駅に到着。
宿で預けた荷物を取ると出発時間までロビーで待たせてもらった。
ローマへの到着は夜11時。
ローマではありがたいことにアナリッサの家(隣の空き部屋)に泊めてもらうのだが、
なんと到着するローマのテルミニ駅にも迎えに来てくれるとのこと。
夜遅いにも関わらずホントにありがたい。
出発時間も近づいて来たので夜食用のパニーニを買って駅へと向かう。
時間通りに来た列車に乗り込み、ついにローマ入り。
順調に進んでいるかと思えた列車は微妙に遅れを重ねていた。
結局ローマに着いたのは30分遅れの11時半。
連絡手段を持たないうちら。
アナリッサにそのことを連絡出来ず申し訳ない気持ちだったが、
駅で待っていてくれたアナリッサとアナリッサのお父さんは、
「そんなのイタリアじゃ当たり前だから」と嫌な顔一つせずに迎えてくれた。
優しい。
実はアナリッサに会うのはこれが2回目。
最初に会ったのは高円寺だった。
というのも2年前に弟のフランチェスコと日本に遊びに来てくれていたのだ。
そのとき仕事の忙しさがピークで俺は夕飯にちょっと合流するのがやっとだったのだが、
ちぃ達は二人と一緒に横浜、鎌倉、お台場と色々観光していた。
ちぃとの再会を喜ぶアナリッサ。
と同時になんとか俺のことも少し覚えてくれていた。多分。
再会を喜んだ後は夜も遅いので早速移動開始。
寡黙だが優しいお父さんの運転で、家まで連れて行ってもらった。
うちらが泊めてもらうのはマンションにあるアナリッサの家の隣の家。
マンションは1階毎に家が2つあり、
かつてはおじいちゃんおばあちゃんが住んでいた空き家を使わせてもらうことになった。
家に着くと明るく陽気なお母さんが出迎えてくれた。
「何かいるものがあったら何でも言ってね。隣だから」とお母さんもとにかく優しい。
お土産に持って来たお菓子と手ぬぐい、うちわを渡して、
今日は夜も遅いのでご両親とは簡単なあいさつで終わってしまった。
とりあえず会えただけでも良かった。
部屋に入れてもらうと、色々説明してくれるアナリッサ。
いるものがあったら言ってね、と言われていたが、全てが揃っていた。
キッチン、洗濯機、冷蔵庫、シャワー、トイレ。
そして広いリビング。十分すぎる部屋。
ホントにありがたい。
しかも冷蔵庫には水、コーラ、ビール。
ペンネ、トマトソース、パン、ツナ缶などまで用意してくれている。
お母さんらしい。どこの国もお母さんの感じは共通してるのかな。
アナリッサの説明を一通り受けると、今日は終了。
明日大事な友達の結婚式が控えているに、アナリッサはホントに優しかった。
全てが揃っているのだが唯一ないのはWi-Fi。
アナリッサの家に飛んでいるWi-Fiを、
壁にiPhoneをあてることでなんとか微かな電波を拾っていた。
今日は疲れていたのでシャワーを浴びるとすぐ床に就いた。
6月30日、
様々な観光名所に埋め尽くされたローマ。
今日はとりあえずコロッセオをメインに回ることにした。
その前にまずはパンとコーヒーの朝食タイム。
キッチンにあった直火用のコーヒーマシンを使ってコーヒーを淹れるちぃ。
実はこれの使い方を見るのは初めてだった。
さすがコーヒー大国イタリア。
朝食を食べ終わり部屋を出ると、アナリッサに駅の場所を聞き忘れたことに気がついた。
今から聞こうにもアナリッサは友達の結婚式。
今回ローマで泊めてもらっているアナリッサの家はガイドブックの地図外。
昨日の夜の話だとアナリッサが地下鉄の駅は近いと言っていたし、
とりあえずiPhoneのマップで見た駅っぽいアイコンの場所に行ってみるしかない。
そう思ってマンションの外の扉を開けるとちょうど若い男性が入ってくる所だった。
「お~、フランチェスコ!!」
男性の正体は昨日の夜会えなかったフランチェスコ。
相変わらずイケメンだ。
最近パーティー三昧らしいフランチェスコはちょうど朝帰りのところだった。
再会を喜んでくれるフランチェスコ。
少し話した後、駅の場所を聞くと口で説明するにはちょっと難しい様子。
とりあえず近くの広場の場所だけ聞いてフランチェスコと別れた。
近くの広場に着いてもは完全に見当たらない駅。
地元のおばちゃんに駅の場所を尋ねると、なぜか駅の場所は教えてくれず、
コロッセオにはここから60番のバスで行けとしか教えてくれなかった。
初めての土地だとバス停の名前が分かりづらいため乗り過ごす可能性がある。
できれば土地勘がない着きたての時には地下鉄が望ましかった。
おばちゃんの姿が見えなくなったところで、もう一人違うおじさんに聞いてみることに。
聞くとまたもや駅は教えてくれないおじさん。
コロッセオに行きたいなら60番のバスに乗れと言う。
またか、なぜ駅は教えてくれないんだ。
二人に聞いて二人とも勧めるのは60番のバス。
仕方ない。これはバスで行くしかないかな。
しかし肝心のバスチケットを持っていないうちら。
基本的にバス内でチケットを買えないシステムが多いヨーロッパは
大体近くにあるタバッキで買うのだが、今回はそのタバッキすら見つからなかった。
おじさんにどこでチケットを買えばいいかと聞くと、
どのバスでもバスの中で買えるから大丈夫だと言う。
ありがと、おじさん。
おじさんの言うことを信じて60番のバスが来るのを待つことにした。
ちょっとしてやってきたバス。
運転手にチケット2枚というと、ここじゃ売ってないと嫌そうな顔で言われた。
マジか、、、
おじさん売ってないじゃん。
再び振り出しに戻ってしまった。
となるとやっぱり探すのは駅。
再びiPhoneのマップを頼りにそれっぽい場所へと向かう。
するとさっき道を聞いたおじさんに出くわしてしまった。
やばい。
「あれ、何やってんだ、バスはどうした」と当然の質問をしてくるおじさん。
バスの中ではチケットが買えなかったことを告げると、
「そんなことはない、全てのバスの中に券売機がついてるから大丈夫だ」
と再びバスの説明を丁寧にしてくれる。
試しにもう一度駅の場所を聞いてみると、
そっちに駅はない、バスで行った方が良い、と言われてしまった。
どんだけ駅ダメなんだ。
仕方なく再びバス停へ。
途中ちょうどタバッキを見つけたので、念のためチケットを4枚買うことにした。
再びバスにチャレンジ。
バスに乗り込み券売機をチェックすると、あるのは刻印機だけだった。
危ねぇ。
買っといて良かった。
おじさんはホントに親切だったのだが、券売機がないバスも多いらしい。
しっかり刻印した後はおじさんが教えてくれた「Piazza Venezia」を目指す。
現在どの辺を走っているのか全く分からないバス。
しかもこの猛暑の中なぜか冷房のない車内は激アツだった。
Piazza Veneziaに到着すると分かりやすいことにここが終点。
しかもバスを降りるとちょうど行こうとしていた
ヴィットリオエマヌエーレ2世記念堂の目の前だった。
ナイスバス。
広場の前にはイタリアの国旗を高々と掲げた
白く巨大なヴィットリオエマヌエーレ2世記念堂が堂々と建っている。
かっこいい。これがローマか。
さすがローマ!と感じるには十分な迫力があった。
何よりその形とその白さがかっこ良かった。
(結局これがローマで一番好きな建造物になった)
早速ローマの力に圧倒されたあとは建物の中へ。
中はこれと言って見所は見つからなかったのだが、
最上階からの眺めが良かった。
この後行く予定であるコロッセオとフォロ・ロマーノも見渡すことができる。
お腹も空いてきた所で出ようとすると問題が起きた。
なんか、今日暑過ぎる。
そう、ちょっと暑過ぎた。
イタリアに入ってから常に雲一つない快晴。
そして常に暑かったのだが、今日の暑さはちょっと尋常じゃない。
ちぃはもはや熱中症気味になっていた。
とりあえず日陰で休憩し、落ち着いたところで近くの安いお店へ。
明らかにレンジでチンしたペンネアラビアータを食べ終えると、
猛暑の中コロッセオまで歩いて向かった。
映画「グラディエーター」でも有名なあのコロッセオ。
(4万人の奴隷を使い、わずか8年で完成させたらしい。)
事前にネットレンタルで予習していたので見るのが楽しみだった。
ヴィットリオエマヌエーレ2世記念堂からコロッセオまでは歩いて約15分。
暑さによるダメージで着いた頃にはヘトヘトだった。
半分程しか残っていないが、それにしてもかっこいい。
とても約2000年前に建てられたものとは思えなかった。
チケットカウンターの行列に並び、30分程で中へと入る。
広い。
舞台となった床は全て崩れてしまい、観客席もほとんど残ってはいないが、
ローマ時代の優れた工学と建築技術で造られた楕円形の闘技場は圧巻だった。
かつてはここで6万人のローマ市民が
生死を賭けた戦いに熱狂していのたかと思うと不思議な気分になる。
自分ももしその時代に生まれその場にいたなら一緒に熱狂してるのかな。
しばらく歩いて見学していると、やはり問題なのは暑さ。
ほとんど日陰のないコロッセオは暑くてしょうがなかった。
横を見るとぐったりのちぃ。
満足した所で、もう今日はコロッセオの駅から帰ることにした。
ところが駅で見つけたレモネードシャーベットを飲むと回復してきたちぃ。
調子に乗ってせっかくだからフォロ・ロマーノも行こうと言い出した。
フォロ・ロマーノは約1000年にわたり栄え続けた古代ローマ時代の中心地。
ちぃをたまに日陰で休ませたりしながら、なんとかフォロ・ロマーノも見ることができた。
今日は暑すぎるためこれで観光は終了。
後になってこの日が40℃を超えていたことを知った。
どうりできつかったわけだ。
これでこんなにきつくて、後半に控えている南アフリカの50℃耐えられるかな。笑
夕飯はトマトペンネを作って終了。
この夏の暑さにはトマトがちょうど良い。
それでは写真のハイライトで。
アルベロベッロ
ヴィットリオエマヌエーレ2世記念堂
コロッセオ
フォロ・ロマーノ
0 件のコメント:
コメントを投稿