ー 3月15日 ー
今日はツアーが朝5時集合のため気合いを入れて4時起き。
眠たい目をこすりながらなんとかパッキングも終え、無事チェックアウトした。
今回のツアーは、
グランドキャニオン・アンテロープキャニオン・モニュメントバレー・ホースシューベントを
一台(8人乗り)のトラックで1泊2日で一気に回るというもの。
二日間の走行距離は実に約1432kmという弾丸ツアー(日本語)だ。
朝5時、ホテル前で拾ってもらいツアーに出発。
まだ夜も明けぬ暗闇の中、まずはアンテロープキャニオンに向かい車は走り出した。
今回のツアーメンバーは
ドライバー兼ガイドのマサさん・・・コテコテの関西のおっちゃん。
関西出身の女の子2人・・・元気で明るく関西らしい二人。うちらと同い年かも。
大学2年生の男の子・・・アメリカのニューメキシコ州に交換留学しているらしい。
プラスうちらという6人。
車に乗り、ガイドのマサさんからツアーの説明があると、
あまりの眠さに5分もしないうちに眠ってしまった。
トイレ&朝飯休憩を挟んだ後、朝10時頃アンテロープキャニオンに到着。
アンテロープキャニオンは長年にわたる降雨やそれに伴う洪水、
谷を吹きぬける風によって浸食され形成された波のような曲線を描く美しい渓谷。
受付を済ませると、ここからは現地ガイドツアーに代わり、中に案内された。
入り口は単なる亀裂の様にしか見えない程、発見されたのが不思議なくらい狭い入り口。
設置されている階段を伝いながら下っていき、中に入ると鍾乳洞のように一気に涼しくなった。
波が硬直したかのような、美しい曲線を描く岩の壁に囲まれる。
亀裂の隙間から差し込む光が波のような曲線をより赤く、より鮮明に映し出していた。
まさに自然が作り出した芸術。滑らかな曲線と光の陰影がとてもキレイだった。
45分程かけアンテロープキャニオンを見終わると、
次は車で30分程移動したところにあるホースシューベント。
コロラド川により浸食された大地の形が
馬の蹄(ホースシュー)に似ていることからそう名付けられた。
駐車場に車を止め、ホースシューベントまで15分程歩くと、
柵も何も作られていない足がすくむような断崖絶壁。
馬の蹄形に削られた大地の奥底には緑色のコロラド川が流れていた。
写真には入りきらないデカさに圧倒される。
20分程ホースシューベントを満喫すると、近くのレストランの中華バイキングでランチタイム。
広大な自然の中に普通にレストランやマーケットがあるのが不思議でならなかった。
ランチタイムも巻きで終えると、急いでモニュメントバレーへと移動。
途中、あの映画「フォレスト・ガンプ」のフォレストが走るのを止める
有名なシーンに使われた道路で記念撮影し、ひたすら走り続けること2,3時間。
崖の形が様々な形に似ていることからそう名付けられたモニュメントバレーに到着。
ここからはまた、現地ガイドツアーにチェンジして車で案内してもらった。
武蔵丸似のナバホ族の現地ガイド。
英語、日本語、ナバホ族の言葉を使いながら、左手・右手・象・尼さん・
横たわった巨人・巨人の靴・スヌーピーなど、様々な形に例えられる渓谷を紹介してくれる。
ナバホ語だと「あっち」が「あちゃ」、こっちが「こちゃ」だったり、
「犬」が「てっちゃん」だったりとナバホ語講座もなかなか面白かった。
車を降り渓谷の写真を撮っていると、ちぃの写真を撮らせてくれと言ってくるガイド。
どうやら自分の息子の嫁にちぃが似ているらしい。
そんな感じで様々な形に例えながら紹介してくれるモニュメントバレー、
正直無理やりなものが半分だったが、相変わらずスケールのデカさはピカイチだった。
一通りガイドが終わると6時頃にモニュメントバレーを後にし、今日の宿へ。
夕飯はバーガーキングで済ませ、翌日の日の出に向けて早めに就寝した。
二日目は、朝6時半集合でモニュメントバレーの日の出に向け出発。
早起きしたせいで相変わらず車の中は爆睡だった。
30分程で到着したモニュメントバレー。
車を降りると、あまりの寒さに目が覚めた。
昼間はTシャツでいられる程暑いのに、フリース+ダウンを着ていても寒い。
凄まじい気温差。ガタガタ震えながら日の出を待った。
徐々に明るくなり薄く赤く色づいてきた空。
モニュメントバレーの後ろから太陽が出るため、よりくっきり現れるシルエット。
横では隣チームのガイドが様々なポーズ写真を要求していた。
そうこうしているうちに、地平線から顔を出す太陽。
寒さに震えながら見る日の出はその分キレイだった。
とりあえずモニュメントバレーの日の出をバッグに阿波おどりしてみる。
おかげで体も心も暖まった。
横では隣チームのガイドが様々なポーズ写真をまだ要求していた。
日の出を終えると、次はメインイベントである「グランドキャニオン」!!
7000万年前に地殻変動により隆起した地域が、
約4000万年前からのコロラド川の浸食により形成された峡谷。
最古の地層はなんとおよそ20億年前の原始生命誕生時のものらしい。
走り続けること3時間程で入り口に到着し、車で渓谷を登り始める。
ついに俺がアメリカ自然界で一番の期待を寄せているグランドキャニオンに近づいてきた。
走りながら車の中では「まだ右は見るなよ、左を見とけ」とマサさんが
感動をとっておくために忠告してくれた。ずっと左を見るうちら。
まだグランドキャニオンを見ないように必死に左の窓に目を向ける。
次の瞬間、カーブを曲がったところで左に見えてしまったグランドキャニオン。
まあ、そんな簡単にはいかなかった。
まだ頂上に着く前だったが、完全にあのグランドキャニオンがはみ出していた。
そんなことは置いといて、車は頂上のビューポイントに到着。
崖の上に立ち、眼下に広がるグランドキャニオンを見下ろす。
何億年にも渡り削られ形成された形状。歴史が刻まれた何層にもわたる地層。
人の手が全く加わっていない果てしないむき出しの地球。
あまりの光景に大地というより地球を感じた。
見に来て良かった。これを見れただけで本当に満足だった。
その後も二つくらいビューポイントを巡り、ランチタイム。
ビュッフェ形式のランチを終えると、ラスベガスに向け出発。
途中、ルート66名残の町セリグマンに寄りショッピングタイムがあり、
その後はガンガン飛ばして夜6時頃にラスベガスに帰ってきた。
このツアーは、マサさんの色々な話が聞けたり、
一緒だった関西の女の子が実は世界一周を目指してたりと
車内も盛り上がり楽しいツアーだった。
何より、グランドキャニオン・アンテロープキャニオンは本当に感動。
明日は昼の便でサンフランシスコに向かいます。
それでは写真のハイライトで
アンテロープキャニオン入り口
アンテロープキャニオン
ホースシューベント
フォレスト・ガンプの道
モニュメントバレー(左:横向きの尼さん)
モニュメントバレー(左手と右手)
モニュメントバレーの日の出
モニュメントバレー(独自のポーズを要求するガイド)
グランドキャニオン
ルート66