2012/04/23

ニューヨーク「ミュージカル」





ニューヨークと言えばミュージカル!
ミュージカルと言えばニューヨーク「ブロードウェイ」!
タイムズスクエアの周辺に集まった数々の一流ミュージカル劇場。
ニューヨークに来たからには是非ともミュージカルが観たかった。

と言ってもめちゃくちゃいっぱいあるミュージカル。
何本も観るにはそれなりにお金がかかってしまう。
そこで今回うちらが数あるミュージカルから絞ったのが、
オフブロードウェイの「Fuerza Bruta」とブロードウェイの「WICKED」の二つだ。
「Fuerza Bruta」はガイドブックによると、とにかくぶっ飛んでて斬新な体感系エンターテイメント。
そして、アメリカやアラスカで出会った人に「何のミュージカルがいいか」と尋ねると
みんな口を揃えて答えたのが「WICKED」だ。

「Fuerza Bruta」はネットの会員(登録無料)限定価格55%OFF(一人約45ドル)でチケットをゲット!
しかし問題なのが超人気ミュージカル「WICKED」だ。
約3ヶ月先まで予約で埋まってしまい、当日券はなし(キャンセル待ちも出る可能性あり)、
しかも良い席は150ドルくらいするという「WICKED」。
そんな超人気高額チケットを格安で手に入れる方法が一つだけある。
それが今回うちらが狙う、抽選方式の格安チケット「ラッシュチケット」だ。
「ラッシュチケット」とは、以前まで当日券を狙う人々が徹夜の行列を作っていたために、
その解決策として作られたチケット。当日の開演2時間半前から始まり、
自分の名前と欲しい座席数(最大2席まで)を書いた紙を投票。
そして開演2時間前に係のスタッフが大量にある投票用紙の中から当選者を抽選する形式だ。
(投票に集まってくる人の数は200~300人くらいで、多い時は500人程いるらしい。)
ラッシュチケットのために用意された席は全部で26席。しかもステージ最前列か2列目という最高の席。
当たれば、それがなんと一人26ドル25セントで買える夢のチケットだ。
(普通に買えば150ドルはする席。一番良い席が300くらいしたからもっと価値あるかも)

オンシーズンではないこの時期なら2,3回通えば何とか当たるはず。
ということで、あまりに高いので、「WICKED」はこの作戦に賭けることにした。
早速投票に向かったのは水曜日の2時公演。(平日の昼公演があるのは水曜だけ)
当たる確率が高いとすれば、平日の昼に違いない。
最初は少なかった投票人数も最終的には200人弱。
みんな座席数は2で投票しているはずだから、当たる人数は約13人。
投票後は当たるんじゃないかと、ワクワクしながら結果を待った。
開演2時間ちょい前に窓の前に群がる結果待ちの人々。
窓の中ではどう見てもスタッフには見えない、ダメージジーパンに
真っ赤なチェックのネルシャツを着たあんちゃんがBOXの中から一枚一枚抽選している。
どう見ても完全にチャラく見えるのだが、
入試結果を見に来たかのようなドキドキ感でその光景をじっと眺めていた。
全て選び終わり、ネルシャツから当選者の名前が読み上げられる。
一大イベントのはずなのに、めちゃくちゃあっさりと進行し始めるネルシャツ。
気づけば、うちらの名前は呼ばれることなく一回目は終わってしまった。

2回目の投票に向かったのは金曜の夜8時公演。
やはり夜ということだけあって、人数が多い。
最初から行列ができ300人近くに投票者は増えていた。
人数が多くなりすぎたせいで軽く落ちるテンション。前回よりも確実に確率が下がっていた。
案の定今回もネルシャツに名前を呼ばれるこなくスルー。
しかし何故か隣ではグループで当たっている人がいる。
もしかしてこれはネルシャツにうまいこと操られているんじゃないのか、
とも思ったが、2回目の抽選もあっけなく終わってしまった。

3度目の正直で向かったのは、またしても水曜の2時公演。
うちらがヨーロッパに発つのは日曜なので、平日の昼はこれが最後だ。
だから当たるとすれば今日しかない!
キャンセル待ちの高いチケットは嫌だし、何が何でも絶対当てるしかない。
いや、なんかよくわかんないけど当たる気がする。
そんな自信満々で投票に向かうと、今までで一番少ない投票人数。
おそらく150人程しかいないかもしれない。
これはイケる!約10パーの確率で当たるはずだ。
だが今日も抽選スタッフはいつものネルシャツ。若干不安がよぎる。
投票用紙に記入していると「グットラック」と励ましをくれるネルシャツ。
相変わらず今日も赤いが、たまにはいいこと言う。
投票し終えると、今回はなぜか「KOTA」と呼ばれる気がしてならない。
抽選を終えて毎度のごとくあっさりと名前を呼び始めるネルシャツ。
1人目、2人目、3人目と自分の名前は呼ばれることなく過ぎて行く。
いやいや、今回は当たるでしょ。
4人目の名前を呼ぶネルシャツ。

「こた?」

んっ、、?

「KOTA MIZOGUCHI~」

えっ、まさか、

「KOTA MIZOGUCHI」

おーーーー、来た!!マジで来た!!
確かに俺の名前を呼ぶネルシャツ。やっぱり良い奴だったんだ。
当たるとは思っていたが、まさかホントに当たるとは!
あまりの嬉しさにはしゃぐ二人。

こうして夢の格安ラッシュチケットとラッキーバッジをゲット!


ー Fuerza Bruta ー












まさに体感系新感覚エンターテイメント!
この舞台は座席がなく、全て立ち見。シーンごとにスタッフに誘導されながら移動し、
五感を刺激する斬新な演出や様々な仕掛けが繰り広げられた。
言葉を必要としない、音とダンスとパフォーマンスだけの1時間半。
ベルトコンベアーを使用した演出や、観客の真上に張られた水の中を縦横無尽に駆け回る役者達。
まるで自分たちが水の中にいるかのような感覚と、まさに真上で繰り広げられるショーはとても斬新だった。
そして最後は役者さん達と一緒に踊って盛り上がるという、クラブのような興奮。
DJが曲を回しながら、かけてくる水にずぶ濡れになりながら、みんなテンションMAXで盛り上がった。


ー WICKED ー









これぞTHEブロードウェイミュージカル!
「Fuerza Bruta」とは180度違う王道のミュージカルだった。
(俺はヒヤリング能力が弱めなので、日本語解説のオーディオを借りました)

「WICKED」はみんなが知っている「オズの魔法使い」のちょっと昔の話。
ドロシーが「オズの国」に迷い込むずっと前に起こった、二人の魔女の出会いの物語。
緑の肌を持つ賢く信念の強い女性と、もう一人は美しく野心家で人気者の女性。
この二人が「西の悪い魔女」と「善い魔女グリンダ」になるまでの数奇な運命と友情が
ドラマティックに描かれている。


ナイスラッシュチケットのおかげで席はなんと最前列。
大迫力でミュージカルを楽しむことができた。
席に着きまず驚いたのは、生のオーケストラが舞台の地下にいること。
指揮者がオーケストラだけでなく役者さん達の指揮もとる。
ブロードウェイでは当たり前のことなのかもしれないが、生音には感動だった。
そしてとにかく主役二人がすごく良かった!二人ともワールドツアーにも選ばれていたらしい。
演技力、ダンス、歌唱力、華。
どれをとっても超一流で、その全てを兼ね備えていないと主役にはなれないのだろう。
特にエルファバの歌唱力は圧巻だった。
聞いていて鳥肌が立つ程の歌声。CD出して欲しいくらい。
これを見ると改めて「オズの魔法使い」を見たくなる、最高のミュージカルだった。

0 件のコメント:

コメントを投稿