2012/12/20

最高に熱いランチ





ー 1020~21日 ー
10月20日、
朝起きると生憎の雨だったが、
パリに来た楽しみの一つでもあるおいしいバゲットをゲットするため、
雨の中を15分程歩き、2007年度の「バゲット・グランプリ・コンクール」一位を受賞したお店
「アルノー・デルモントル」へ。
中に入るとバゲットとクロワッサンをゲットしてアパートへと戻った。

楽しみにしていた初本場パリのバゲット。
どれほどのものか期待して食べてみると、
味は案外普通だった。
もしかしたら優勝したのは違う種類のバゲットだったのかもしれない。

昼を中華三昧で済ませると、今日はお店巡り。

老舗セレクトショップとして有名な「Colette」や、
フォルナ・セッティのプレートが飾られる「L'Eclaireur」。
ハンパない混雑を見せるユニクロや、
定番のデパートであるギャラリー・ラファイエットにプランタン。

ここで感動したのが「ERIC KAYSER」のクロワッサンだった。
実はクロワッサン大好きな俺は、パリでのクロワッサン食べ比べを密かに楽しみにしていた。
そして今のところ圧倒的な力を見せつけ暫定一位に躍り出たのが
この「ERIC KAYSER」のクロワッサン。
他の人のブログを見るとどうやら最強のクロワッサンは
「PIERRE HERME」らしいので、これにも期待がかかる。

今日は雨なので静かにアパートへと戻り、明太パスタを作って眠りについた。


10月21日、
今日はまたしてもみほさんにお世話になる日。
地下鉄の駅で待ち合わせをすると、
マレ地区にある有名なガレットのお店「BREIZH Cafe」に連れてきてもらった。

日曜のせいもあるのか超満員の店内。
みほさんが予約をしていれくれたお陰ですんなり入ることができたが、
後から来る人はもうすでに諦めて帰っていた。
そんなジモティーにも大人気なお店は店内もすごくいい感じ。
また3人とも違うものを注文すると、
これが激ウマだった。
シャンゼリゼ通りのガレットとはもう大違い。
絶妙な食感に具沢山なガレットは今までの俺の中のガレットの認識を大幅に変えてくれた。

がレット、やっぱうまいね。
ほんとみほさんに感謝です。

それにまたしても話が面白いし。
うちらが話す話にも驚いてくれるみほさん。
一番驚いていたのは、趣味が買い物、っていう日本人の話。
みほさんが以前日本人女性に「趣味は何ですか?」という質問をした時に、
「買い物です」と答えられたことがあるらしい。
みほさんにとってはこれは衝撃の回答。

えっ、買い物って、趣味じゃないでしょ。

まぁこれはうちらからしても同意見だけど、
フランス人にとってはこれはもうかなりの衝撃らしい。
それでも多分そういう人多いと思いますよ、
と言うとみほさんはさらに目を大きくして驚いていた。

あとは、芸術・アート・建築などに日本人は興味がない人も多いという話。
世界的に有名な草間彌生や安藤忠雄、フランスの大御所建築家であるル・コルビュジェなど、
これほど有名な人でも日本人の中では知らない人も多い気がする。
これはパリではあり得ない話。
普通の人も自分の専門分野以外にも幅広く興味を持ち、
様々な話が出来ることがやはり楽しいという。
うちらが全然疎いのは政治の話。
これではダメだな、とつくづく思わされてしまった。

それにフランスでは洋服に流行がないという話。
よく日本で使われる「今年の流行は~」というのはまずないらしい。
自分が気に入った服を買い、自分の着たいように着る。
流行を気にしてみんなが似たような服を着ることはないから、
毎年このカラーがとか、この形がとか、そういうのは存在しない。
それが当たり前だと思うけど、そこは日本とは違うのかもしれない。

あとはやっぱり東北のプロジェクトの話が面白いんだけど、とにかく話は尽きない。

あっという間に時間が過ぎると、次はデザートタイム、
ということでみほさんもたまに通うという「Hotel Plaza Athenee」に連れてきてもらった。
外観からしてすでにうちらだけでは入れないムードが漂う「Hotel Plaza Athenee」。

恐縮しながら席へと着き、
みほさんのオススメのミルフィーユやパリブレストなど
それぞれ違うデザートを頼んでみんなでシェアすることにした。

うちらには敷居が高すぎるこの雰囲気。
メニュー見たらミルフィーユとか普通に2000円以上してたからね。
マジ全てみほさんのおかげです。

そして味ももちろんハンパないおいしさ。
もう今まで生きてきた中で一番おいしいデザートだった。
世界一おいしいミルフィーユです。
なんていうかもう、ホントにありがとうございます。

あり得ないおいしさです。
日本の高級ホテルとかもこんなにおいしいのだろうか。
もしそうなら、ホント年に一度くらいなら贅沢しに行きたいです。

ここでも旅の話や世界の話、東北の話をひたすら夢中に話した。
特に印象的だったのはみほさんがこういった仕事に就くきっかけとなった話。
それは学生時代にアフリカを訪れた時の話だった。
みほさんが「マサイ族に阿波踊りを教える」という企画をテレビ局に持ち込み、
それが実現しついにアフリカへ。
熱く、真剣に、プロデューサーとも本気でぶつかりながら実現した企画。
そこで体験したアフリカの実態が今の国際的な仕事をするきっかけになっているらしい。

毎日のように人が亡くなり、感染病や病気に苦しむ人々。
ある日病気になった子供のお父さんに、
早く病院に連れて行ってあげないと死んじゃうじゃないか、と言うと、
こう言われたらしい。
「みほ、それは先進国の考え方だよ、ここは違う。
私たちには病院に連れて行くお金もなければ、治療費も払うことはできない。
だけどもし、この子が病気を自力で克服し、
抗体をつけることが出来れば、もっと長生きできるかもしれない。」

これを実際に現場で体験するということは、
うちらの想像を遥かに越えていることなんだろうな、と思った。

その時のプロデューサーとは今もまだつながりがあるという。
しばらく時が経ってから連絡しても、まだみほさんのことを覚えていた。
それは真剣に取り組んだから。
学生でもなんでも真剣に取り組んだから。
本気で仕事をすれば必ず人は覚えている。

本気とか、真剣とか、熱い、とか今の若者には嫌厭されるのかな、
とか話しつつもうちらは胸が熱くなって仕方がなかった。

いい仕事してるな~。
素敵すぎる。

自分の体が3つあればもっと色々出来るのに、というみほさんの話を聞きながら、
うちらも世界に少しでも魅せられる仕事がしたいなと強く思った。
デザインは絶対それが出来る仕事だし、本気でやれば絶対出来るはず。

やべ、マジ頑張んないとまずいわ。

みほさんと貴重な時間を過ごせたことにハンパなく感謝しながら、
デザートタイムが終わると家の前で別れた。

その後はプラプラとマレ地区を散策。
「sandro」というショップではアーティストがその場で靴にイラストを描いていてくれたり、
他にもナイスな本屋に出会えたり、とにかくマレ地区は面白かった。


それでは写真のハイライトで。



「ERIC KAYSER」のクロワッサン







BREIZH Cafe












Hotel Plaza Athenee








sandro

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