ー 10月6~7日 ー
10月6日、
朝7時に宿をチェックアウトすると、まだ空は暗かった。
7時過ぎのはずなのにまだ始発の雰囲気が漂う地下鉄。
8時過ぎじゃないと明るくならないという時間の感覚が少しおかしくなる中、
バスターミナルにたどり着くと、早速グラナダ行きのバスへと乗り込んだ。
バレンシアからグラナダまではバスで約10時間。
途中何度も乗客の乗り降りを繰り返し、
いくつものバスターミナルを通りやっとグラナダへ到着。
バスターミナルからはまたバスに乗り予約している旧市街の宿へ。
迎えてくれたのは陽気な日本大好きなおじさん。
「シンユー!トモダチ」とか片言の日本語を時折使いながら色々良くしてくれる。
しかもこの辺の近くにランドリーがあるかを尋ねると、
この辺にはないから特別うちらだけにホテルの洗濯機をタダで使わしてくれるという。
「これは日本人だけ、中国人だったらダメ」と笑顔で口に人差し指を当て「This is secret」
と言いながら明日の午後に特別ランドリーをさせてくれる約束をしてくれた。
最後にはまた「シンユー!」と言いながら自分の部屋へと戻るおじさん。
日本人のことをこんなによく思ってくれることが嬉しかった。
レセプションには今まで訪れた日本人の手紙やお土産も置いてあり、
地球の歩き方にも載っているだけあって、どうやら日本人がよく来るらしい。
部屋に荷物を置くともう夜だったので街をプラプラしながら夕飯を食べる店を探すことにした。
大都市だったバレンシアとは違い、
辺りには良い感じのローカルレストランがいくつもあるグラナダ。
タパス屋やバルが立ち並び、人々は陽気に外で飲んでいる。
これはまさにうちらが好きなスペインの雰囲気。
夕飯は坂を登ったところにあったタパス屋に入り、
大好きなイベリコ豚の生ハムやタコサラダなどを注文。
これがもう激ウマだった。
ワインも飲みいい感じになってくる頃にはお店は超満員。
ジモティーにも人気の店だけあってホントにおいしくて雰囲気の良いお店だった。
10月7日、
今日は旧市街散策。
カテドラルの周りを中心に色々廻っていたら
さすがスペインだけあって良い感じの靴屋やショップがホントに多い。
ただ今日は日曜で全て休みなので、
たまたま通りかかった老舗っぽいカフェでカフェラテだけ飲んでお店巡りは終了。
相変わらず安くて美味しかった。
散策も終えるとカテドラルの近くに見つけた美術館へ。
地元のアーティストの作品が展示されていたこの美術館は、
内装も凝っていて作品もかっこよく、しかも無料。
外観からは想像出来ない程満足の美術館だった。
その後入ったカテドラルもすごくきれいだったが、
教会、カテドラル系は色々見過ぎてきたせいで感動も薄いうちら。
足早に見学を終えると近くのカフェでパニーニを食べて、
次は街を見下ろせる丘へと登ることにした。
なぜか上に行く程白い壁の家が多くなるグラナダ。
坂道と空の青さと建物の白さから、
あれっ、ここラサ?
ポタラ宮来たんじゃない、と俺はしきりに口にしていた。
というのも実は後半の旅に行きたかった場所、
チベット自治区のラサを諦めることにしたのだ。
あまり知識もないくせになんとかチベット自治区行けるでしょ、
とか考えていた俺は色々調べていくうちにどんどん容易じゃないことが分かっていった。
ただでさえ尖閣諸島問題で揉めている中国と日本。
日本人である時点で何かとめんどくさいし(韓国人を名乗っていた方がいいとか)、
チベットでの焼身自殺などの問題もあり、
外国人が入境許可証を取得するのは非常に難しく不安定な状態らしい。
しかもツアーでラサのポタラ宮を見ようとするとかなりの高額。
観光地しかされていない東チベットはなんとか自力でも行けるみたいだが、
俺はポタラ宮が見てみたかったので、
スケジュールも不安定になるし残念ながら今回は見送ることにした。
ラサのポタラ宮、いつか絶対行きたい場所だ。
そんな諦めたラサへの気持ちも残しつつ、丘を登りながらビューポイント探し。
満足した所で宿へと戻ると、おじさんは昨日の約束通り
「これは秘密だから、シーッ」と口に人差し指を当てながら
うちらの洗濯物を洗濯機に入れてくれた。
「シンユー!!」と言ってまたすぐ「シーッ」と口に指を当て部屋へと戻って行った。
ホントにいい人だ。
夜は旧市街によくある
「前菜+メイン+デザート+飲み物」で9ユーロくらいのお店で食べて終了。
スペインは安くておいしいくて陽気だからホントに居心地がいい。
それでは写真のハイライトで。
初日ディナー
宿のおじさん
カテドラルとその周辺
グラナダの街並と丘を登りながらビューポイント探し
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