ー 6月19~20日 ー
6月19日、
今日は昼3時の列車で第16ヵ国目となるポーランド、ポズナンへ!
ポズナンに行く目的はたった一つ。
夏至の日に行われるランタンフェスティバルを見に行くためだ。
しかしこれがあまりの情報の少なさからホントにちゃんと行われるのかが心配だった。
ディズニー映画「ラプンツェルの塔」にも似たようなシーンがあることから
ちょっとは有名になってきているっぽいが、それでも低い認知度。
ネットで調べてもこのフェスティバル自体のホームページがなく、曖昧な情報ばかり。
聖ヨハネ祭(夏至祭り)ということで日にちは夏至の日に固定らしいが、
今年はユーロ2012がある分どうなるのかが分からなかった。
しかも今年はポーランド・ウクライナがユーロ2012の開催地であるため
街は完全サッカーモードだ。
唯一の情報源であるポーランド観光局に直接ちぃがメールで問い合わせた結果、
一応今年も例年通り6月21日に行われるということでこの日に合わせて向かうことにした。
ポズナン行きの列車の時間までは、中央駅に荷物を預けお土産探しタイム。
実はポーランドの次の国、イタリアのローマでは
ちぃのアメリカ留学時代の友人アナリッサの家に泊めてもらうことになっている。
しかも11泊。ありがた過ぎる。
そのためベルリンでナイスなお土産をずっと探していたのだが、
なかなか見つからず今日の中央駅にかけることにしていた。
しかし探せども探せども全然いいものが見つからない中央駅。
そもそもミッテ地区ですらいい感じのお菓子屋がどこにも見つからなかった。
あれだけ靴・ファッション・インテリア・カフェなどオシャレなショップが多いのに、
オシャレなお菓子屋が見つからないのが不思議だ。
まさか中央駅にも一つも見つからないとは、、、
中央駅は諦め、最後の望みはポツダム広場付近のモールに賭けることにした。
前行った時の記憶を頼りに行こうとしたら電車を間違えてしまったうちら。
行き過ぎたところで電車を乗り換え戻ると、面白いものに遭遇することが出来た。
それは次の駅で乗ってきた男性6,7人組。
普通のカジュアルな感じの服装で年齢は40~50歳前後。
乗ってきた時は普通に世間話をしながら談笑していたのだが、
扉が閉まった瞬間に二手に分かれて切符の提示を求めてきた。
そう、切符の抜き打ちチェックだ。
(切符がなくても改札を通れてしまう国が多いヨーロッパではたまに行われる)
完全に普通の人にしか見えなかったおっさん達。
扉が閉まった瞬間からの動きの速さ、手際の良さ、表情の閉まり具合には驚かされた。
あれでは切符チェックだと気づいて、ドアが閉まる前に逃げ出すのは不可能だろう。
(うちらは切符を持っていたからもちろんセーフ)
電車を間違えたおかげで、まるで万引きGメンのようなプロの技を見ることができた。
結局モールでなんとかゲット出来たお菓子のお土産。
お菓子自体は良いものがあったのだが、ギフト用のセットがないのが気になった。
購入したオシャレなチョコバーも全て一本ずつのバラ売り。
何本か買ってプレゼント用に包んでもらっても、雑に紙に包まれただけだった。
3本セットや5本セットをオシャレな箱を作って売ればいいのに、
そうすればちょっとしたギフトの時とかに売れるだろうに、
なぜそうならないのか不思議で仕方なかった。
無事お土産をゲットしたところで中央駅に戻って列車に乗り込む。
ポズナンまでの乗車時間は約3時間。
うちらの車両はうちらとおばちゃんの3人だけだった。
おばちゃんの重そうなスーツケースを棚に持ち上げてあげて、あとはブログの執筆。
隣ではアラビア語の様な謎の書体でおばちゃんも文章を書いていた。
順調に執筆作業をしていると、話しかけてくるおばちゃん。
聞くと変な線がいっぱい出てきたから消して欲しい、とのこと。
分かりづらいパソコンでボタンもよく把握出来なかったが、
とりあえずデリートらしきボタンで線を消す。
やり方が分かるとあとはおばちゃんが必至に消していた。
再び執筆再開。
しばらくするとまた話しかけてくるおばちゃん。
今度はセーブの仕方が分からないらしい。
えっ、そのパソコン自分のじゃないの?
まさかセーブの仕方まで分からないとは、、、
今までどうやって作業してきたのか。
とりあえずセーブの仕方と保存先のフォルダを選んであげて解決。
ただそれだけのことだけど、おばちゃんはかなり喜んでくれた。
あとはブログの執筆もめんどくさくなって、ちょいちょいおばちゃんとの会話をスタート。
ポーランド人のそのおばちゃんは、前イスラエルに住んでいたり、
今はオランダに住んでいたりとなかなか面白い経歴の持ち主。
うちらが旅行していることを教えると、
オランダでホステル経営しているから今度来たら安く泊めてあげるよ。
と教えてくれた。
まぁ、もうオランダは行っちゃった後なんだけどね、、、
それよりもうちらが気になっていたのは、
やっぱりランタンフェスティバル。
どんな感じなのかおばちゃんに聞いてみると、
「ん~、確かそんなのもあるわね」(英語)くらいの感じだった。
えっ、何この反応の薄さ。
もしかして現地でさえ全然有名じゃないのかな、、、
そんな感じでランタンフェスティバルに不安を覚えながらも
列車の時間はあっという間に過ぎ、おばちゃんとはポズナンの駅で別れた。
これで16ヵ国目ポーランドに到着。(相変わらず国境越えた感のないシェンゲン協定。)
駅を降りるとインフォメーションで地図をもらい徒歩で宿へ。
ユーロ2012に合わせて新しく作られたであろう駅は中はキレイなのだが、
外観はまだまだ未完成だった。
そして周りはランタンフェスティバルの告知なんか一切なく、ユーロ2012モード。
ただでさえ情報の少なかったランタンフェスティバル。
現地でさえこのインフォメーションの薄さだとホントに行われるのかが心配だ。
とりあえず宿のチェックインを済ませ、夕飯がてら近くの広場へ。
所々高いビルや奇麗なモール、ショップがあるが、
さほど栄えているわけでもなくこじんまりとした古い街並のポズナン。
旧市街広場に繋がる様に建てられているカラフルな街並はどこのものとも似ていなく、
装飾も形もかわいかった。
(ロシアの方の影響なのだろうか)
そして夕飯を食べていて驚いたのが物価の安さだ。
他のヨーロッパ諸国に比べ、安いだろうとは思っていたが
これが予想以上の安さだった。
夕飯を食べたローカルなお店はチキン定食が約200~300円。
コンビニで買った1.5ℓのミネラルウォーターは30円くらいだった。
まさに南米レベル。
ヨーロッパにおいてこの値段設定というのがホントにうれしい。
あまりの安さにうれしくなって今日は就寝。
6月20日、
今日は宿から歩いてすぐの距離にあるショッピングモールへ。
かつてビール工場だった建物をモールに改造したこの建物。
中に入るとあまりのオシャレっぷりに驚いた。
もしかしたら今まで行ったモールの中では一番かもしれない。
赤茶のレンガを基調とした建物に、木のフローリングに鉄製のオブジェ。
3階建ての気持ちの良い天井はガラス張りの吹き抜け。
広場にはオブジェやデザインコーナーなどが設けられていた。
そしてこれで終わりかと思ったところに、
オシャレな中庭を挟んでのもう一つの4階建ての円形モール。
入り口からは想像出来ない程の巨大なモールだった。
しかも中庭のカフェが良すぎる。
2階建ての天井の高い気持ちの良い空間に、
天井からはカラフルに束ねられた布が花の様に垂れ下がっていた。
何このオシャレっぷり。
しかもランチは激ウマパスタにジュースがついて600円。
(おそらく地元では高い値段設定)
このクオリティーでこの値段設定はやばすぎる。
一気にポーランドが好きになってしまった。
完全ノーマークだったポーランド。
ランタンのためだけに来たのだが、来といて良かった。
激オシャレモールを堪能した後はとりあえず観光名所らしい近くのポズナン大聖堂へ。
徒歩で行ける距離にあったポズナン大聖堂。
周りに人気も薄いし、教会内も観光客はゼロ。
あっという間にうちらも教会を後にし、昨日行った旧市街広場を散策することにした。
広場の周りを散策途中、路地裏で見つけたオシャレなお店。
窓越しに覗くと店員さんの姿はないが、
ポーランド語で書かれた手書きの張り紙から察するとどうやら休憩中のようだった。
おしいな~、と話していると隣にいるおばちゃんが
「私が呼びに行ってくるから、それまでうちで休んでなさい」(英語)
と、声をかけてくれた。
後を付いて行くと、オシャレショップの隣で小さなカフェを経営しているおばちゃん。
「ここで座って待ってな」と、
注文を促すこともなく単純に座らせて待たせてくれる優しいおばちゃん。
見ると店内には一人常連客らしき男性が美味しそうにコーヒーを飲んでいた。
おばちゃんが姿を消すと、
「ここのコーヒーは本当においしいよ」と笑顔で勧めてくれる男性。
確かに美味しそうだ。
ちょっと話しているとおばちゃんが
「隣戻ってきたよ!」と教えてくれたので、
とりあえずまた戻ってきますと伝えて隣のお店に入った。
隣のお店では一目惚れした靴をゲット!
まさかの6000円程だった。(日本なら2万くらいはする感じ)
ポーランドの物価が嬉しすぎる。
お店を出た後は再びおばちゃんのカフェへ。
中に入ると、「ちょうどあんた達のこと話してたのよ」と、
笑顔で迎えてくれるおばちゃんとおじさん。
とりあえずラテとカプチーノを注文して席に着いた。
おばちゃんと話をしていると、
「こっちの席に座れば」と優しいおじさんと同じテーブルに誘ってくれた。
面白いので、今度はおじさんと相席。
色々な話をしているうちに、うちらが世界一周していることを伝えると、
ハンパない驚きを見せるおばちゃん。
おばちゃんには到底信じられない行動らしい。
それ以降もおじさんにポーランド語を教えてもらったり盛り上がる会話。
ポーランドのオススメの場所や行き方など、
わざわざ自分のノートパソコンを引っ張りだしてまで丁寧に説明してくれた。
マジで優しい人達。
(必至に勧めてくれたクラクフに行けなくてごめんなさい)
ポーランドには何しにきたのか?と聞かれたので、
ランタンフェスティバルを見に来たことを伝えると、
列車のおばちゃんに引き続きこれまた薄い反応だった。
「あ~、あれね。確か明日あるわよね。」くらいの反応の薄さ。
えっ、また?
みんなそんなに興味ないんだ、、、、
仕舞いには
「えっ、ランタンフェスティバルのためだけにポズナンに来たの?」
と驚かれてしまった。
どれだけ人気ないんだ、、、
ランタンフェスティバルの人気のなさは気になるが、
初めてと言っていいくらいこんなに現地の人達と一緒に時間を過ごせたことが嬉しかった。
こういう人達に会えただけで国の印象もグッと良くなってしまう。
ポーランドにホント来て良かった。
夕食はまたもやモールに戻ってフードコートへ。
おいしそうに見えたカレーチャーハンは100円と激安だったが、
その代わりちぃは一口でリタイヤする程激まずだった。
こんなにまずいチャーハンを食べたのは始めてだった。
とりあえず他のものをテイクアウトして今日は終了。
そしてついに明日はランタンフェスティバル当日。
街には一切ポスターなどのインフォメーションはないし、
現地の人は興味ない感じだが、果たして明日ホントに行われるのか。
まぁ、多分やってるっしょ。
ということで眠りについた。
それでは写真のハイライトで。
ポズナン旧市街広場とその周辺
オシャレモール
オシャレカフェ
ポズナン大聖堂
カフェで出会えた優しい人達
まさかの激まずカレーチャーハン
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