2012/05/05

情熱のフラメンコ





ー 4月19日 ー
今日はまずはショッピングストリート巡りからスタート。
ホテルやショップ、高級ブランドで賑わうセラーノ通りやグランビア通りを巡るも
うちらが好きな感じのお店には出会わなかったので、
ショッピングは早々に切り上げ、生ハム屋の生ハムサンド(2ユーロ)でランチタイム。
相変わらず安くてうまい。
暖簾の様に垂れる生ハムはホントに日本に持って帰りたい程だった。

ランチの後は、1764年完成以来1931年まで歴代の王が居城としていた王宮を見学。
約2800室を有するヨーロッパ随一の規模を誇る王宮。(そのうち公開されているのは約50室)
最初はナメてかかっていたのだが、中に入るととんでもなかった。
これでもかと言う程の金の装飾に天井画、いくつもぶら下がる巨大なシャンデリア。
ここに住むということはとても想像できない程の想像を絶した壮麗さ。
まさに豪華絢爛。
現実離れした豪華さは見ていて面白かった。(中が撮影禁止なのが残念)
王宮見学後は夕飯まで王宮周辺をプラプラし、
ダンキンコーヒーのカフェラテ(1.2ユーロ)で休憩。
日本のコーヒーはなんであんなに高いのかと不思議に思う程、スペインはコーヒーも安くてうまい。
しかもチョコドーナツのチョコがニューテラなことにちぃは大喜び。
コーヒーとドーナツで一息ついた後はそのまま毎度お楽しみの夕飯タイムだ。
どのお店にしようかとバルやレストランを見て回るが、
今日はいつもより早めに夕飯を食べ終わらなければならなかった。
それはスペインに来たからには絶対に見ておきたかったものを今日見に行くため。
スペインに来たからにはこれは絶対に欠かせなかった。

そう、スペインの夜といえば、情熱的なフラメンコ。

日本の阿波ダンスを嗜む同じダンサー同士、これは絶対に見逃せない。
なぜか父親にも「フラメンコだけは必ず見てこい」と言われていた。

今日フラメンコを見に行くのは1960年創業の老舗タブラオ「Torres Bermelas」。
ネットで予約しようとしたら、ディナー付きの高い席しかなかったので
開店と同時に行きドリンクのみの席を取ることにした。
「Torres Bermelas」は8時開店。
今日も美味しかったレストランを後にし、ジャスト8時に「Torres Bermelas」に到着した。
お店の人に話しかけると、ドリンクのみの席は予約なしでも全く問題なかった。
階段を下り中に入ると、アラブ風のゴージャスな装飾に包まれたオリエンタルな雰囲気。
すで大量の日本人・中国人のツアー客が席を埋めていた。
ホントどこに行っても必ずいる、日本人と中国人。
それでも席は前から二つ目のテーブルとステージからはすごく近かった。
サングリアを飲みながら、初めて見る本場のフラメンコに高まる期待。

徐々に照明が暗くなり開演の時間になると、「カンテ」と呼ばれる歌い手の男性と、
「トケ」と呼ばれるギター演奏の男性がまずステージに登場。
演奏が始まると「バイレ」(踊り手)が顔を出す。
完全に女の人が来るものだと思っていたら男性だった。
まるで闘牛士のように真っ赤な布を手に持ち現れた男性。
何かに取り憑かれているかのように、フラメンコの世界に深く心酔した表情がもうやばかった。
全身から漂う男の色気。しなやかな動きにハンパじゃないキレ。
軽快に情熱的にタップダンスで刻まれるリズム。
フラメンコをやるために生まれて来たんだろうな、と思える程踊っている姿が自然に見えた。

「あれ、マイコー(マイケル・ジャクソン)?」
あまりのきれいさにもはや途中からマイコーに見える始末。
キングオブフラメンコが目の前で踊っていた。

マイコーの次は二人の女性が登場。
元々女性の踊り手を思い描いていたのに、マイコーを見てしまったせいか
どことなくぎこちなく見えてしまう二人。
いや、おそらくこの二人もうまいのだろうが、マイコーの踊りが頭から離れなかった。
それでもやはり真っ赤な衣装を着た女性はイメージ通りのTHEフラメンコ。
構成が変わる毎に衣装も変わり、見ているだけで楽しくなった。

そして締めはやっぱりマイコー。
このタブラオ的にも目玉はマイコーなのかもしれない。
さっきよりもリズムの刻みが早くなり、益々上がるテンション。
クライマックスが近づき踊りの激しさが増すにつれ、
オールバックに整えていた髪が汗で乱れていた。
相変わらず美しい動き。
王道のフラメンコとはかけ離れた動きなのかもしれないが、
その鬼気迫る踊りには鳥肌が立つ程興奮させられた。

ダンスが終わると「ブラボー!ブラボー!」と観客の鳴り止まない拍手と歓声。
お酒を飲みながら最高のフラメンコが見れたのはとても贅沢でエキサイティングな夜だった。

気がつけば夜の11時。
阿波踊りにもなんとか取り入れらんないかな、と二人で話しながら宿へと帰った。


それでは写真のハイライトで



近くの生ハム屋










王宮と周辺



今日のタパス







フラメンコ

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