2012/05/16

チューリップの国





ー 429日 ー
今日はスペインからオランダへの移動日。
オランダと言うとチューリップと風車くらいのイメージしかないが、
チューリップ好きのちぃにとってはかなり楽しみにしていたオランダ。
その反面、チューリップがちゃんとまだあるのかもかなり心配していた。
実は大半のチューリップは球根販売目的で植えられているため、4月下旬頃には刈られてしまい、
観賞用のチューリップはキューケンホフ公園にしかあまり残されないらしいからだ。
4月29日といえばかなりの下旬。
スペインに長く滞在したかったため、こんなギリギリの日にちになってしまった。
まだどれほどのチューリップが残されているのか全く検討がつかなかったが、
残されていることを祈りつつ、キューケンホフ公園の近くの町リッセを目指す。

飛行機が朝9時の便のため今日は朝5時起き。
久々の早起きはやっぱりきつかった。
眠たい目をこすりながら準備を終えると、部屋のキーをチェックアウトBOXに入れ、
近くのエアポートバス乗り場へと向かう。
外はまだ暗かったが、乗り場に到着すると二組くらいすでに待っていた。

半分寝ていたせいか、すごく早く感じたバス移動。気づけば空港に着いていた。
チェックインを済ませ、飛行機は2時間弱で
第8カ国となるアムステルダム(オランダ)に到着!
驚いたことに今回はなんと入国審査すらなかった。
(シュンゲン協定加盟国間の移動は国内移動として扱われるらしい)

空港に到着すると早速チューリップを売っているお店を発見。
さすがオランダ。チューリップが全面に押し出されていた。
チューリップがちゃんと残っているのか、若干不安が募る。
大丈夫、それでもまだ公園の周りのチューリップは咲いているはず。
希望を胸に空港を出たところにあるキューケンホフ公園行きのバスへと乗り込んだ。
バスに乗ると、なぜかインド系(イスラム教徒?)の人達が多い。
ターバンを巻いた男性やサリーを着ている女性。
おでこに付けたビンディなど、今まで行った国では見ることのなかった人達。
(インド人やイスラム教徒自体はいたんだろうけど、民族衣装に身を包んだ人達には出会わなかった)
イスラム教を信仰している人達がヨーロッパでも多いのか。
移住者が多いのか、それともただ単純にチューリップが好きなのか。
よく分からないが、いるだけで車内に充満するスパイスの香り。
カレーが無性に食べたくなった。

スパイスの香りとともに発進したバス。
空港を離れるとすぐに田園風景が広がっていた。
チラホラ見え始めるチューリップ。
おっ、まだ刈られてないんじゃん?
多少刈られている箇所はあったが、それでも十分な量は残っていそうだった。
スパイス達も窓越しに見えるチューリップに興奮していた。

キューケンホフ公園へは45分程で到着。
駐車場には数えきれない程のバスが止まっていた。
なにしろツアー客の数がハンパじゃない。しかし今日は生憎の曇り空。
天気が良ければ荷物を預け、見て回ろうと思っていたのだが、
キューケンホフ公園は明日にして今日泊まる予定の宿を目指すことにした。
宿まではタクシーで5分くらい。
着いてみれば全然歩ける距離だった。

宿に着いてみて驚いたのはチューリップの数。
宿の目の前には視界一面にチューリップ畑が広がっていた。
まさにオランダのイメージ!!
チェックインにはまだ早かったので、荷物だけ預けて早速チューリップ畑へ。

畑に足を踏み入れると真っ赤な絨毯のように広がるチューリップ。
こんなに沢山のチューリップを見るのは初めてだった。
あまりの多さに上がるテンション。
同じような写真なのに二人とも何枚も撮りまくっていた。

一通り見終わり落ち着くと、せっかくなのでリッセの街を散策することに。
リッセはキューケンホフ公園がある街で、周辺のチューリップを見るのにも都合がいい。
そのため宿をリッセに取っていたのだが、
街の情報などを事前にネットで調べても街に関する情報が全く出てこなかった。
おそらく何もない街だからなのだろうが、宿の周りにも何もないし、
唯一ある宿のレストランは高かったのでとりあえず夕食を食べれる場所を探したい。
小さな街なのでプラプラ歩いてお店を探しに中心部へと向かうことにした。

歩き始めると違和感を感じる街並。
駐車している車も住宅も多い割に人っ子一人見当たらない。
かといって人の気配も全く感じられない家。
しばらく歩いても一つも出てこないお店。
ゴミ一つない奇麗すぎる街並は作られたセットのように生活感が一切感じられなかった。
まるで架空の街を歩いているような不思議な感覚。

しかもやっと見つけた商店街は日曜日のせいか全て休み。
商店街になるとかろうじて観光客を見かけることができたが、
その後は薄暗く人気の少ない休みの遊園地に、休みのスーパーマーケット。
レストラン街だけ日曜も営業していたため多少賑わってはいたのだが、
それでも違和感は否めなかった。
夕食に行きたい安めのレストランだけ目星をつけて、宿へと戻る。

部屋に荷物を置き一息つくと、お腹も空いてきたのでさっき目星をつけたレストランへ。
外に出るとさっきまで曇っていた空に晴れ間がさしていた。
晴れてきたせいかリッセの街並も普通に見える。
ホントは普通の街なのかもしれない。

レストランに入ると、予想に反してかなり小洒落た店内。
そこそこ賑わうお客さんに、人の良さそうな店員。
ピザとパスタを頼んだのだがかなり美味しかった。

7時半くらいに店を出ると、相変わらずまだ明るい空。
しかも青空が広がっていたので、もう一度チューリップ畑へに向かうことにした。
街並がきれいなせいか歩いていても晴れているだけで気持ちがいい。
チューリップ畑に着くと、
太陽の光を反射したチューリップが目が痛くなる程真っ赤に輝いていた。

さっきまでとは全く違う景色。
夕焼け前の一番奇麗な時間。
こんなにチューリップがキレイだとは思わなかった。

ただただチューリップを眺めて日が暮れるのを待つ。
時間の経過とともに変化していく色。
チューリップが好きな人が多いのも分かる気がした。

明日はキューケンホフ公園。
晴れを願って眠りについた。


それでは写真のハイライトで。




スキポール空港(アムステルダム)と初チューリップ



バスからのチューリップ








宿の前のチューリップ畑










人気の少ない街リッセ









夕焼け前後のチューリップ

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