ー 5月4~5日 ー
5月4日、
今日は昨日見れなかったTHEオランダの風景を求め、
アムステルダムから電車で約15分の距離にある「ザーンセ・スカンス」に向かう。
ザーンセ・スカンスは今も風車を残す17、18世紀のオランダの生活が窺える場所だ。
(風車の他にも伝統的な家屋、歴史的な造船所、白鑞工場、チーズやデーリー・ファーム、
古い日常品、木靴工場などが集まるオランダらしい雰囲気を味わうことができる)
朝目覚めると天気は生憎の曇り空。しかも寒い。
と言ってもアムステルダムに着いてからの天気はほとんど曇り、
気温も低くダウンを着る生活が続いていた。
せっかくなら天気のいい日に行きたかった場所なのだが、天気のことは諦め、
今日もサーモンサンドイッチをバッグに詰め込み、トラムで中央駅へ。
券売機で目的地の切符を買い掲示板をチェックするも、イマイチ分からない乗り場。
試しに同方向の電車に乗ってみたのだが、これがまさかの快速だった。
目的地の駅はあっさりと通り越し、気づけばどこまでも続く田園風景。
大分過ぎたところで引き返し、各駅に乗り換えやっと最寄駅に到着。
15分で行ける場所なのに結局1時間もかかってしまった。
降りた駅はアムステルダムの都会と比べ、何もない閑静な住宅街。
都会の喧噪から15分離れただけで全く違う街並だった。
駅の近くでマップを入手し、ザーンセ・スカンスまではここから徒歩で向かう。
歩き始めて10分程で一基目の風車を発見!
ん~、やっぱり風車を見るとなんかオランダっぽい。
周りには濃い緑の壁や茶レンガを基調とした可愛い作りの家も増えてきた。
風車に軽くはしゃぎながら、ザーンセ・スカンスへと続く橋を目指す。
橋を渡り始めると橋の向こう側に見える5基の風車。
曇りに加え、霧雨まで降り出してきたせいで景色は霞んでいたが、
オランダのイメージそのものの風景にテンションが高まった。
橋を渡り終えると、すでにそこはザーンセ・スカンス。
濃い緑に塗られ統一された木製の壁に、レンガで作られたオレンジや黒の屋根。
緑に囲まれ、家々の間を通る川に架かる橋。回る風車。
緑とオレンジで統一された穏やかな風景はまさに思い描いていたオランダのイメージ。
外人が日本をイメージする時の京都のような感覚なのだろうか。
晴れていればもっと奇麗なのだろうが、それでも十分な景色だった。
まずは一番手前にあった風車の中に入ってみた。
入るとすぐそこに大きな音を立てながら回っている木製の仕掛け。
中では風車を実際に回している仕組みが分かり、解説などのビデオが流れていた。
無料の風車博物館。
風車を出た後は、腹がかなり減っていたためとりあえず腹ごしらえ。
来るときの時間ロスによってすでに時計の針は一時を回っていた。
あまりの寒さで外で食べるのは不可能だったので、
カフェでコーヒーだけ頼み持ってきたサンドイッチを食べることに。
向かいでは持参の調味料・中国素材を使ってガッツリ昼食をとる中国人の団体。
〆にはなぜか一人きゅうり一本ずつ食べていた。
我が物顔で荷物を広げ、テーブル席にどっかと座り、
持参した食材をここで調理しながら平然と平らげている姿を見ると、
ちょっと同じには見られたくないな。と思ってしまった。
まぁ、うちらもサンドイッチ持参してる分変わらないっちゃ変わらないんだけど。
昼食を食べ終わると、ショップめぐりや辺りを散策。
木靴工場に展示されていた過去に作られていた精巧な柄の木靴や、
各国の木靴、様々なバリエーションの木靴は見ていて面白かった。
2.3時間程堪能したところで小雨も降り出したので帰ることに。
中央駅を降り、まだ通っていない通りを歩きながら帰ると何やら人通りが多い。
流れに沿って歩いて行くとバリケードによって交通規制されているダム広場。
大量の警察やらスタッフやらが配置され、トラムも完全に通行止めだった。
何かのイベントがあるのだろうか。
広場に陣取り待っている人々や事態が掴めず困惑する人々。
うちらも何が起きているのか分からず、近くの警察に尋ねると、
なんと今日は戦没者追悼イベントの為にクイーンがこの広場に来るらしい。
どうりでこんなに厳戒態勢なわけだ。
今日の夜は騒がしくなるに違いない。
しかしこの騒動にあまり興味がなかったうちらはいつものスーパーで
いつものカレーを買ってそそくさと行列に逆らい帰った。
5月5日、
起きるとさらに赤い斑点が増えていた。刺された部分がかゆい。
原因はやっぱりここのふとんに違いない。
とりあえずシーツやまくら・布団カバーを替えてもらい再び様子見をすることに。
(替えるのは自分たちだけど)
今日は中央駅の近くのアムステルダム公共図書館に向かう。
2007年にオープンしたこの図書館は、地下1階~9階までの10フロアあり、
ヨーロッパ最大規模の公共図書館だ。
図書館までは中央駅から徒歩で10分くらい。
駅から歩いていると明らかにオシャレな建物が現れた。
中に入るとまずは一流ホテルかと思うようなレセプション。
地下には弧を描いたような形の本棚に、
かわいい動物のオブジェや幾何学的な形をした照明に飾られた
いるだけでワクワクするようなキッズコーナーがある。
まるで美術館だ。
エスカレーターで上へ登って行くと白を基調にした開放感のあるモダンな作りに
豊富な本・資料が階毎にジャンル分けされていた。
パソコンの数も充実していて、所々にオシャレなインテリアが置かれている。
勉強している学生の姿もチラホラ。
こんな環境なら勉強がはかどるに違いない。
しかも屋上には「La PLACE」というカフェまで入っている。
フルーツやスープ、サンドイッチ、パスタ、デザートなど豊富に取り揃えられた中から
自分でプレートに好きなものを取り分けお会計に持って行く。
そして外のテラスからはアムステルダムの街並も見れるという、なんて贅沢な図書館。
うちらはスープ一つだけ買って、いつものサーモンサンドイッチでジモティー気分を味わった。
こんな図書館があれば夏休みとか絶対勉強しに行ったんだけどな、、、
是非こんな図書館を東京にも作って欲しい。
図書館の後はプラプラ散策しながらレンブラントの家へ。
レンブラントの家は、彼の実際の家をそのまま残しながら美術館として改築した美術館だ。
大通りに面しているのだが、看板が小さ過ぎて一度通り過ぎてしまう程だった。
(詳細は世界の美術館めぐりで)
美術館の後は歩き疲れたのでカフェで一服。
奥の席に座ったことでたまたま近くの美術館のフリーWi-Fiを拾うことができた。
拾えたWi-FiでFacebookをしているとちょうど灯連の構成会議が行われているのを発見。
コメントしていると海外で初のSkypeをする流れに。
メールはしていたが、直に話すのは久しぶりだ。
しかしWi-Fiが弱過ぎて完全に静止画なSkype。
作戦変更し、音声だけにしてみる。
すると音声だけならかろうじて繋がった。
それでも電波の弱さは変わらないので、カフェを出てWi-Fi発信源である美術館に入る。
MAXに立つ電波。
ウイイレに夢中のメンバーもいたが、話す内容はもちろん阿波踊りの話だ。
電話の向こうの声もいつもと変わらない。
2,30分程話していたのだろうか、気づくと周りには誰もいなくなっていた。
さっきまでカフェでくつろいでいた人達も姿を消している。
そして閉じている全ての入り口。
あれっ、これ、うちら閉じ込められてない?
慌てて入ってきた入り口に戻ると、
たまたま出てきてくれたスタッフの人が扉を開けてくれた。
美術館を出るとともに切れたSkype。
思わぬ終わり方だったが、みんなと久しぶりに話せたことが嬉しかった。
その分いつものメンバーの集まりにうちらが行けないのも悔しかった。
うちらはうちらで十分楽しんで旅をさせてもらっているのだが、
いつもいた場所に自分たちがいないのは初めての経験だけに、
こういう集まりを見るといつも羨ましく思ってしまう。
話した後は小腹が減ってきたので、アムステルダムの人気のポテト屋に行ってみることにした。
それは揚げたポテトに何種類かのソースから選んだものをかけてもらうというシンプルなもの。
前に通った時に行列ができていたので気になっていたのだが、結局買わなかった。
日本の雑誌で特集もされていたくらいここのポテトは有名らしい。
今日も多少列を作っていたので、少し並んで定番のソースを試してみることに。
ソースの味はピーナッツバターにちょっと似ていたが、ポテトの揚げ加減が絶妙。
小腹が空いた時にちょうど良い軽食だ。
アムステルダムで一番美味しい食べ物かも。笑(2回目に食べたカレー味の方が好みだった)
さらに帰り道では新しいアムステルダムの楽しみ方を発見した。
それは街の傾き探し。
来た時から薄々気づいてはいたのだが、実はアムステルダムのほとんどの建物が傾いている。
もう真っすぐなのを探す方が難しいくらいにほとんどの建物が傾いている。
原因は地盤が悪いだとか、インテリアなど大きなものは最上階に付けられている棒に
紐をかけて持ち上げるために、傷をつけないようにあらかじめ前に少し傾いているとか、
色々あるみたいだがとにかくほとんどの建物が傾いている。
そりゃもうパッと見で分かるくらいに傾いている。
オランダの様々な不思議なことが面白くなってきたと同時に
傾きまでも面白くなってきてしまった。
今日はほどほどにいい傾きを探しながら宿に帰り、またカレーを食べて終了。
明日からはまた本格的にいい傾きを探したい。
それでは写真のハイライトで。
最寄駅からの風景
ザーンセ・スカンス
木靴
厳戒態勢のダム広場
アムステルダム公共図書館
カフェと景色
初Skype
ポテト
いい感じの傾き
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