ー 12月19~20日 ー
12月19日、
今日は朝6時の列車に乗り、アーグラからデリーへ。
移動時間は4時間。順調にいけば11時にはデリーに到着する予定だ。
朝5時に宿をチェックアウトすると、
宿の前のトゥクトゥクに乗りアーグラ・カント駅へ向かった。
まだ夜が明けぬ中、トゥクトゥクもライトがないため道は真っ暗。
月明かりだけで駅に到着すると、朝早いのにもかかわらず
駅は多くのインド人と観光客で賑わっていた。
まずはうちらの列車が電光掲示板に出ているかが気になったが、
今回はちゃんと時間通りに列車番号とホームが出ていた。
ナイス。
多少時間は早いもののとりあえずパンを一つだけ買うと座席に着いた。
すると置くからやってきた一人のインド人のおじさん。
よく分からないが、チケットみたいなものを見せながら20ルピーを渡すように言ってくる。
いやいや、渡す意味が分からないし、
ってか誰?
あとはひたすら「Why?」とおじさんに向かって言い続けること10分。
どういう説明をしてくるか待っていたのに、
20ルピーを渡せというジェスチャー以外何もしてこないおじさん。
明らかにせびられてるだけだしめんどくさくなってきたので、
40回ぐらいの「Why?」とシカトの繰り返しでさすがにおじさんも諦めてくれた。
むしろそんなやり方でお金を渡す人がいるのだろうか。
ポーターになりすました方がよほどもらえる確率は高そうだけど、、、
おじさんが諦めて去った後は時間通り出発した列車。
問題はこの後ちゃんとスムーズに進むかどうかだ。
前回の9時間半遅れのせいで大分インドの列車には不安を抱えている。
ところがいざ進み始めると、アーグラに来る時とは比較にならない程順調に進む列車。
結局ほぼ予定通りの4時間ちょっとでデリーへと到着した。
それにしても気になったのは列車の窓から見えていた、
線路際で生活している人々の生活っぷりだ。
屋根もないようなボロボロのプレハブ小屋に住み、洗濯は地面の泥水。
南アフリカのアパルトヘイトの名残があった地区よりもはるかに悲惨な暮らしだ。
しかもそんな地域が延々と続いていた。
カースト制度のためなのか、、、かつてない程の格差を感じる場所。
こういう生活を送っている人達が一体どれくらいいるのだろうか。
首都デリーのすぐそばがそんな状態なことが驚きだった。
駅から宿までトゥクトゥクで行こうとすると、
何人かあたってみても全てが150ルピー以上というぼったくり。
結局めんどくさくなったので歩いて向かうことにした。
幸い宿は駅の近くに取っていたため、途中人に道を尋ながら20分程度で到着。
宿のチェックインを済ませると、
まず最初に向かったのはガイドブックに載っていた有名レストラン。
一度はちゃんとしたレストランで本場のカレーが食べてみたい、
ということでとりあえずデリー・メトロの駅へ。
、、、デリーのメトロ。
そんなものがちゃんと運行されているのか。
今まで見てきたインドでは想像もできないが、
都会であるデリーではちゃんとメトロが運行されていた。
しかも10周年らしく、結構奇麗な駅に電車。
インドにこんな乗り物があるのが少し不思議だった。
南インドならもっと都会なんだろうけど。
駅を降りると、人に尋ねながらなんとかたどり着いた高級レストラン「Oh! Culcutta」。
質素な外観からは想像もできない程、内装は豪華だ。
周りを見渡してもビジネスマンか金持ちそうな人達ばかり。
明らかに今まで行ってきたところとは客層が違った。
注文したのはマトンカレー、バナナの花コロッケ、ライスとナン。
このマトンカレーのうまさがハンパなかった。
マトンは臭みが一切なく、食感は牛となんら変わらない、
なんといってもカレーのスパイスと深みが絶妙だった。
大分辛いけど、それ以上に旨味がヤバい。
今まで食べてきたカレーで一番うまいと素直に思ってしまった。
さすが高級レストラン。
といってもカレーは1000円もしないけど、、、
あまりのレベルの高さに感動したあとは再びメトロに乗ってバハーイー寺院へ。
人類の平和と統一を説くイラン起源の新宗教バハーイー教の寺院だ。
特にこの宗教に興味があるというわけではないのだが、
巨大な蓮の形をしている建物の形が見てみたかった。
メトロで最寄駅に着くと、あとは歩いてバハーイー寺院へ。
歩いて10分程で敷地に到着。
セキュリティチェックを終え、キレイに整えられた中庭を超えると、
なんとも宗教色の強い巨大な白い蓮が建っていた。
寺院の中はなぜか土足厳禁になっており、
観光客が意外に多いため係員の誘導によって交代制で入る寺院。
多少外で待ってから中に入ると、とても清潔で開放感のある心地いい空間が広がっていた。
ただ今まで見てきた教会、寺院と比べてしまうと薄い感動。
一通り見るとトゥクトゥクに乗り、宿へと戻った。
12月20日、
今日は午前中から宿の近くのグランドバザールで少し買い物タイム。
相変わらずインド服のかわいさに夢中なちぃは大量購入していた。
それでも何着買ったとしても日本と比べると驚く程安い。
クオリティーは置いておいても、原価がどれほどで作られているのかが不思議だ。
後はガンジーが履いていたものと同じだという、ガンジーサンダルを購入したり、
道端でやたら焼いているクッキーみたいなものを食べたりして、しばらく散策。
プラプラした後は「ロディ・コロニー・メインマーケット」へ向かった。
最寄駅からはトゥクトゥクに乗りたどり着いたマーケット。
あれ、ここ?
という程閑散とした場所で降ろされると確かにここがロディ・コロニー・メインマーケットだった。
むしろマーケットというよりは廃れた古いミニ商店街。
並びのオシャレカフェでランチを食べると、ウィンドウショッピングも程々に終わってしまった。
次に向かうのは、クリエイター達がアトリエを構える注目度急上昇中と言われる
「ハウズカース・ヴィレッジ」とちぃが予め予約していたアユールヴェーダ。
トゥクトゥクで駅へと戻るとメトロに乗って最寄駅へと向かった。
駅から徒歩で歩くこと約45分。
迷いに迷った末になんとかアユールヴェーダのお店にたどり着くことができた。
お店に入り予約した旨を伝えると、首をかしげるスタッフ。
予約フォームから予約した際にメールの返信がなかったことで嫌な予感はしていたが、
来てみたら予想通り予約出来ていなかった。
それでも30分程待てば受けられるというアユールヴェーダ。
店内で本を読んだり診断を受けながら待ち、時間になるとちぃは部屋に案内されたので、
俺は近くの通りを散策した後カフェで時間をつぶすことにした。
アユールヴェーダが終わったくらいで合流すると、
とてもさっぱりした顔つきで部屋から出てきたちぃ。
どうやら気持ちよかったらしい。
アユールヴェーダの後はハウズカース・ヴィレッジへ。
たどり着いた頃にはもう外は真っ暗。
ガイドブック片手に目当てのお店を巡ると、これがなかなかレベルの高いお店が揃っていた。
ファッションも雑貨も紙モノも面白いものが多く、お店の雰囲気も普通にオシャレ。
ここがインドなことを忘れてしまうような空間だった。
ハウズカース・ヴィレッジを満喫すると、
夕飯は日本料理屋「たむら」で久々の和食を堪能。
店内は日本人のビジネスマンやアジア系のビジネスマン達で溢れ、
唯一普通のうちらはちょっと浮いてしまったが、和の味に癒されて宿へと帰った。
それでは写真のハイライトで。
Oh! Culcuttaの激ウマカレー
バハーイー寺院
グランドバザール
ロディ・コロニー・メインマーケットとその周辺