ー 11月25日(Day2) ー
あまりの寒さに一度だけ深夜に目が覚めたが、気づくとすぐ眠りについていた。
朝6時から始まるテント講習に合わせてちぃを起こすと、トイレ&歯磨きタイム。
いつもより反応が早いなと思ったら、どうやらちぃは寒過ぎたためあまり寝れなかったらしい。
同様に他のメンバーも寒過ぎて寝れなかったらしく、
そんな中、バリーやフィリックスに「How did you sleep?」と聞かれた俺は、
「good」と親指を立てながら答えてしまった。
まぁ実際ぐっすり寝れちゃったし、そんなみんなが寝れなかったとは知らなかったので、
後になってちぃに、みんな寝れなかったんだよ、という話を聞かされてから、
goodとか答えてる場合じゃなかったなと複雑な心境になった。
その後デイビットにどうだったか聞いてみると、
ハーフパンツ姿のくせに「so cold」と答えるデイビット。
ハーフパンツ履いてんじゃんと指摘すると、長いパンツはロッカーに入ってたから、
と面白い回答が返ってきた。
さすがスペイン人。
朝6時になったところでフォーチュンのテントの仕舞い方講座がスタートした。
白い息を吐きながらそれを見届けるメンバー。
講習が終わると各自テントを片付けて、朝食タイムとなった。
朝食を準備してくれるのは常にダーリントン。
その他のランチとディナーの手伝いや、食器洗い、トラックの清掃は
4チームに分かれた女性陣がローテーションで行い、
男4人はテントやテーブル、椅子などをトラックにしまうパッキングチームに任命された。
これからはもう全員で役割を分担しながらの共同生活。
しかも当然ながら全てを英語でやり取りしなければならない。
これは聞き取りもままならない俺にとっては結構高いハードルだった。
ただ逆に言うとこの生活を続けることで俺の英語力も10くらいは上がるかもしれない。
とりあえずパッキングチームにはデイビットもいるし、
単語とジェスチャーを交えながらやればなんとかなるはずだ。
そんな感じでアフリカキャンプ生活と共に俺の英会話特訓生活も同時に始まった。
朝食を食べ終え、全てトラックに積み込むと、
Orange Riverにある今日のキャンプサイト「Umkulu camp」に向け400kmのドライブ開始。
朝は凍える程寒かった気温も砂漠地帯が近づくにつれ急激に上昇してきた。
しかもトラックには冷房設備がないため、窓を全開にしフル対応。
さすがにそれだけでは暑さをしのげる訳ではないが、
風が抜けるだけでも大分楽だった。
途中トイレ休憩などを挟みながらお昼ちょい過ぎにはキャンプサイトへ到着。
到着するなりテントを張ると、すぐに昼食の準備が始まった。
今日のランチはサンドウィッチ。
これからも基本のランチは早くて簡単なサンドウィッチになる。
サンドウィッチを食べ終えると、
オプショナルツアーであるサンセットハイキングに参加する事にした。
モラとデイビットはあまりの暑さにハイキングは不参加。
参加する事になったのは、
うちら+フィリックス+ジョージー+キム+マーリン+ローラの7人だけだった。
時間になったところで、猛暑の中のハイキングがスタート。
女性ガイドと男性、犬2匹という組み合わせに連れられて進んで行くが、
ガンガンに照りつける日差しが痛かった。
これはいい感じに焼けるに違いない。
しかも進むにつれてめちゃくちゃ石まみれになっていく足場の悪い道。
左右にはゴツゴツの岩山が切り立っていて、
どことなくオーストラリアのカタジュタを思い出させる場所だった。
しばらく進むと徐々に遅れ始めるちぃ。
あまりの暑さとハイキングとは呼ぶにはちょっとハードな道に、
疲れが出てきていた。
しかもそんな中、急に始まった崖登り。
ちぃの体力を心配しつつ慎重に進み、登り終わったところで再び歩き始めると、
足場の悪い岩道でちぃが転んでしまった。
駆け寄ると、左膝から血を流しているちぃ。
とりあえず持っていた水で傷口を洗い、ハイキングを続行した。
その後は軽くみんなに心配されながらも、
2時間近いハイキングの末なんとか岩山の頂上に到着。
腰を下ろし、岩山の頂上からOrange River眺めると、
下にはうちらが泊まっているキャンプサイトも見えていた。
しばらく頂上でゆっくりした後はキャンプサイトに向かって崖下り。
慎重に石を確かめながら降りて行くとあっという間に戻ることができた。
ってかこれなら来るときも簡単に来れたんじゃないかな、
と思ったがそれは忘れる事にした。
(どうやら道に迷って時間がかかってしまったらしい)
キャンプサイトに戻るとなにやらうまそうな肉を焼いているダーリントン。
ランチは大体サンドウィッチとか質素になってしまうから、
夜は温かい料理を作りたいんだ、と言っていただけあってホントに丁寧に用意してくれていた。
しかもホントに楽しそうに料理をしている。
夕飯も自分たちで作るツアーも多いみたいなのに、
うちらはガイドに恵まれたなと思った瞬間だった。
ディナーを待つ間にシャワーを浴びると、気づけばすぐに始まってしまったディナータイム。
急いで水シャワーで体を洗うと、すぐにタオルで拭いてテントの方へと向かった。
円状に配置した椅子にみんなで輪になって座り、ディナータイム。
ダーリントンのおいしい手料理を食べ終わると、
昨日と同様、本日のおさらいと明日の説明が始まった。
そして最後に来たのがついに自己紹介タイム。
出た。
ついに英語でみんなの前で話さなければならない瞬間が来てしまった。
ダーリントンから始まり、時計回りに進む自己紹介。
この順番で行くと俺が喋るのはかなり最後の方だ。
しかもこのメンバーの中でほぼ英語が喋れないのは俺だけ。
デイビットもうまくないとはいえ、俺よりははるか高みにいる。
やばい。
喋れないなりにもなんとか印象を残し、
軽く笑いを取れるようなことを言わなくては。
周りのみんなが喋っている間もそのことを考えるのに必死だった。
しかも聞いていると、みんな軽い感じでサクっと終わらせている自己紹介。
気づくとあっという間に俺の隣にいるちぃの番になってしまった。
うちらの旅の状況や仕事などをスムーズに話す英語力ほぼ100のちぃ。
何事もなくちぃは自己紹介を終えると、
ついに英語力2の俺の番がやってきた。
「My name is Kota. from japan.」
まずは基本の名前と国籍。次に、
言いたいことはちぃが全て喋っちゃった的なことを言えば軽くウケるかなと思い、
「She complains everything.」と言うと、これが予想以上にウケた。
いや、ちょっとこれはウケ過ぎだ。
そう思ってちぃを見ると、
explain と complain を間違えたことに気がついた。
英語で説明ってなんだっけか、と最後まで悩んで咄嗟に出てきた言葉が complain。
しくじった。
これじゃ「ちぃは全てに対して文句を言う」と、
ただ単にちぃの悪口を言っただけになってしまう。
まぁ、でも俺が英語できないの分かってるしいいかと思い、
もう一度explainと言い直すと、
「I can't speak English. But everyday is happy days」と締めた。
「happy days」はダーリントンがいつも必ず言う言葉。
何かあっても気楽にいこう的な時に言うのが、この「happy days」と
「TIA(This is Africa)」だった。
最後にその言葉を言った事でダーリントンと笑顔で親指を立て合って終わった。
ちょっと間違えたとしても、笑いも取れたしこれで一応オッケーかな。
全員の自己紹介が終わると、後片付けをして、眠りについた。
今日は昨日より寒くないから寝やすくてちょうど良い。
それでは写真のハイライトで。
Umkulu camp
サンセットハイキング
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