ー 11月26日(Day3) ー
朝4時頃、尿意にかられ起きてしまうと、ちぃを起こさないようにそっとテントを出た。
辺りはまだ暗く、誰もいないキャンプサイト。
ふと空を見上げると一面の星空に圧倒された。
天の川の光で空が明るく見える程、無数の星が空を埋め尽くしている。
やばい、これがアフリカか。
こんなのエアーズロック以来だ。
星空に感動しながらトイレで用を足すと、
ちぃを起こさないようにテントに戻って寝袋にくるまった。
今日のオプショナルツアーは午前中のカヌー。
参加する人は朝8時頃からの出発になるため、
うちらが朝食を食べる時にはテントをもう片付け始めていた。
カヌーに参加しないうちらはその間フリータイム。
この時間を使って洗濯したり、充電したり、
初めてドライバーのフォーチュンと色々喋ったりすることができた。
といっても色々話してたのはモラとフォーチュンでうちらは大体相づちを打ってる感じ。
まぁ、俺の場合話してる内容も半分くらいしか分かってないし。
最初はフォーチュンの持ってるキャノンのカメラから始まって、
そこから一夫多妻制や社会的な話など、色々な話に展開していった。
難しくなってきた所でトラックに荷物を取りに行くと、
丁度バリーと出くわしてちょっと話す事になった。
自己紹介の時にうちらが世界一周中なのは伝えているので、
どこの国が一番良かったとか、この後はどこにいくんだとか色々聞いてくれるバリー。
質問されることは嬉しいのだが、ただ問題なのはバリーの英語が早すぎることだった。
出身が本場アメリカだけあって、英語の滑らかさがハンパじゃない。
単語がほぼ聞き取れないほど早いため、俺が結構聞き返していると、
優しいバリーはゆっくりと出来るだけ簡単な単語で話してくれた。
しかも驚いたのはバリーの名字がイシカワだということ。
なんとバリーのひぃおじいちゃんは日本人だったのだ。
まさか日本の血が入っているとは思わなかったので、
ビックリしていると、自分の学生証まで見せて名前を教えてくれた。
一通り驚いた後は俺が質問に答える番。
どこの国が一番良かったか、というのは実は一番聞かれる難しい質問、
とりあえずそんな時は一番良かった景色はボリビアと答えることにしている。
実際ウユニ塩湖の景色には圧倒されたし、あそこほど自然現象で感動した場所はほかにない。
拙い英語でウユニ塩湖の説明をし、
iPhoneの写真を見せるとめちゃくちゃ食いついてくれたバリー。
そのままこの写真をみんなにも見せて良いかと聞かれ、
もちろん、と答えるとアメリカチームの方に連れて行かれた。
実はバリーを含めるエミリー、ケイ、アリー、ジルの5人は、
アメリカからケープタウンの大学に留学中の大学生。
ACACIAのツアーで唯一グループでやってきたメンバーだ。
(意外なことにこの5人とうちら以外のメンバーは全員個人で参加している。)
アメリカチームに連れて行かれたところでもう一度軽く説明し、
写真を見せると、ウユニの鏡張りの写真に感動してくれる4人。
それからは質問攻めに合うも、バリー同様英語が滑らか過ぎて聞き取れないため、
南米はボリビア以外行ったのか、とか、どういうルートで廻ってるんだとか、
簡単な質問くらいしか聞き取る事ができなかった。
後はほぼ単語で返すだけで、そこから展開をするのが難しく、
英語力のなさに歯がゆい思いをしながら会話は終わってしまった。
その後しばらくしてカヌーチームが帰ってくると、
ランチ&パッキングをしてトラックに乗り込み、南アフリカとナミビアの国境へ。
(オレンジリバーを境に南アフリカとナミビアになるらしい)
これで南アフリカは早くも終わり、残すツアーは全てナミビアだ。
トラックを降り、南アフリカの出国をし、ナミビアの入国をする。
ペルーとボリビアの国境を越えた時を久しぶりに思い出す場面だった。
この時にちょっと悲しかったのがパスポートのデザイン。
いつの間にかパスポートの見せ合いっこが始まり、特にかっこよかったのはスイスとニュージーランド。
日本のパスポートは事務的なデザインで周りに自慢出来るようなものではなかった。
是非もうちょっとなんとかして欲しい。
そんな感じで全員でナミビア入りが完了。
再びトラックに乗り込むとFish River Canyonのキャンプサイト「Canyon Roadhouse」
に向けて180kmのドライブがスタートした。
休憩なしにトラックは走り続け、夕方にFish River Canyonに到着した。
Fish River Canyonはグランドキャニオンに次ぎ、世界で2番目の規模を誇る大渓谷。
今日のメインはここで夕日を眺める事だった。
断崖絶壁に立ち景色を眺めると、自然の巨大さに圧倒される。
まさにグランドキャニオンに匹敵する壮大さ。
手のつけようがないむき出しの自然がかっこ良かった。
そのまま向こうに見える展望台まではずっとデイビットと話しながら向かい、
スペインの郷土料理の話や、スペインのオススメの場所など、
英語をうまく話す事ができなくても、無理矢理作った文章や、
単語とジェスチャーで、大分色んな話をする事が出来た。
料理の話ではモラとも韓国料理で大盛り上がり。
これを機に常にプルコギが食べたい症候群にかられるようになってしまった。
4人でプラプラ歩いて展望台に着いた後は夕日まで鑑賞タイム。
少しするとすぐに太陽はオレンジ色に染まりだしていた。
その光景にみんなはもうカメラに夢中。
特にデイビットが自分のケータイ(ギャラクシー)で上手く撮れないことに
腹を立ているのが面白かった。
「Fuck galaxy」とギャラクシーを批判し始め、
うちらがiPhoneやMacBook Airなどマックが好きな事を言うと、
マックが嫌いなデイビットは「Fuck Mac」と言っていた。
「Fuck」はデイビットの口癖。
というかもはやギャグのようになっていた。
ドイツ人が嫌いなため何かあると最後は「Fuck German」と言っている。
Macを嫌いな原因を尋ねると、自分でカスタマイズしたり、
いじったり、そういう風に本体を触れないことが嫌いとのこと。
デイビットの職業はシステムエンジニアのため、
職業柄そういうこともあるのかもしれない。
夕日が終わると反対側の空のグラデーションが更にキレイになってきた。
下には濃い青が溜まり、途中から鮮やかなオレンジ、そして再び薄い青と
地平線の彼方に広がる美しい色のグラデーション。
こんな現象は今までみたことがなかった。
グラデーションの変化も終わり暗くなってきた所でトラックに乗り込みキャンプサイトへ。
着いた頃にはもう空は真っ暗。時間もすでに夜の8時を回っている。
そこからディナーの準備が始まり、食べ始めたのは夜の9時過ぎ。
10時前にはダーリントンからいつもの話が始まり、
明日の出発の時間が告げられた。
朝食が朝6時で出発は朝7時。
早い。
なんと明日は600kmの移動になるため、また早朝に出発しなければならないのだ。
相変わらず朝の早さにデイビットが過剰反応して、話は終わった。
今日は英語の聞き過ぎで頭がちょっと痛くなったり、
ちぃは歯がちょっと痛くなったりで、若干疲れが出てきているのか、
ちょっと疲れた一日だった。
嬉しいことにキャンプサイトのアツアツのシャワーに癒されてから眠りについた。
それでは写真のハイライトで。
フリータイム
移動中の景色
Fish River Canyon
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