2013/01/13

トルコ人の優しさ





ー 111921日 ー
1119日、
今日でギョレメともお別れ。
最後にどうしてもカッパドキアに沢山の気球が飛んでいる光景が見たくて、
朝7時前に起きると昨日見つけておいた展望台へと向かった。

宿を出ると昨日よりは大分少ない霧。
これならもしかしたら、という希望を胸に展望台まで登って行くが、
見下ろした先に気球の姿はなかった。
少ないとはいえ、気球を飛ばすには多少の霧も危険になってしまう。

今日も霧でダメか、、、

肩を落としながらもしばらくボーっと眺めていると、
霧の中から一つの気球が昇ってくるのが見えた。

おっ、これからか!
と一瞬胸を躍らせるも、結局飛んできた気球は5個程度。
最近天気もあまり良くないみたいだし、時期が悪かったのかもしれない。
昨日飛んだ気球もうちらのツアー会社だけだ。

ついにカッパドキアで一番楽しみにしていた光景を見ることはできなかった。

諦めて宿へ戻ると、時間が早いにもかかわらず笑顔で朝食を準備してくれるおじちゃん。
疲れた体に紅茶が温かかった。
朝食を食べ終えると、2度寝タイム。
10時頃に起きてパッキングを開始すると、
宿のお兄ちゃんが「ピックアップが来たよ」と慌てて伝えにきた。

えっ、ピックアップ?
いやいやいや、頼んだのは12時だし。
2時間前行動とか早すぎるでしょ。

間違いに違いないとは思ったが、荷物をかかえ慌てて向かうと、
やはり間違いだった。
間違いだと分かると運転手のお兄さんも苦笑い。
そのままバンを見送ると、ロビーのソファに座り込んだ。

なんか昨日から振り回されっぱなしだ。

宿のチェックアウトも済むと、ピックアップまであと1時間以上。
このままソファにずっと座らせてもらうのもなんか悪い気がして、
荷物を置かせてもらってカフェにでも行こうとすると、
止めてくる宿のおじちゃん。

「一体どこに行くんだ?カフェならそんな必要はない。うちならコーヒーもタダだ。
今から淹れるから。ここでピックアップが来るまでゆっくりしてればいい」

そんな優しい言葉をかけてくれた。
ホントに優しい人に多く出会うトルコ。
人が優しいだけで、ここに来て良かったと思う事ができる。

そのままおじちゃんの優しさに甘え、12時になると予定通りやってきたピックアップ。
宿のおじちゃんとお兄ちゃんにお礼と別れを告げバンに乗り込むと、
姿が見えなくなるまでおじちゃんは手を振ってくれていた。

移動すること約2時間。
小さな空港にたどり着くと、昼食を食べてイスタンブール行きの飛行機へと乗り込んだ。

夕方にイスタンブールの空港に到着すると、
地下鉄とトラムを乗り継ぎ今回の宿へ。
チェックインを済ませてから、近くの通りで明日の朝食のパンを探していると、
食堂のおじさんに捕まってしまった。
トルコ語を教えてくれたり、気になる食べ物の説明をしてくれたり、
とにかく陽気なおじさん。

客引きもしつこいので、「また明日来るよ」と言って帰ろうとすると、
「日本人はみんな明日来る、って言って来ないんだ」と言われてしまった。
確かに。
おっしゃる通り。
日本人はこのやり方でその場を去るパターンが多いのかもしれない。
最もな指摘が面白かったので、
結局ナスとチキンのチーズ料理をテイクアウトし宿へと帰った。
おまけのパンもくれたので、これでついでに朝食もゲット。

宿に戻ると今日も疲れたのですぐ床に就いた。


11月20日、
今日はまず近くの薬局で風邪薬と喉のシロップをゲット。
というのもトルコに入ってから、ちぃの体調がどうも良ろしくなかった。
鼻づまりに咳、体力も大分低下している。
俺もギョレメあたりから咳が少しだけ出るようになってきてるし、
次に控えているのがアフリカキャンプツアーなので、トルコにいる間に治しておきたかった。
といっても押さえておきたい場所があるため、宿でゆっくりするわけにもいかない。

薬局の後はブルーモスクとほぼ同じに見えるモスク、イェニ・ジャーミィを見学。
ここは観光客ばかりのブルーモスクとは違い、ジモティーの方が圧倒的に多かった。
そのせいか外の洗い場でちゃんと足を洗ってからお祈りに行く人が多い。

モスクの後はイスタンブールの有名なB級グルメ「サバサンド」に挑戦。
ハンパないサバの臭いを辿るとすぐにお店を発見する事ができた。
しかもお店があるのは海の上。
なぜか波にガンガン揺られながらおっさん達がサバを焼き続けている。

陸でやればいいのに。
いや、この方が雰囲気が出るし、とかなのだろうか。

海の上でやる理由は分からないが、とりあえず一人一個ずつサバサンドを注文。
注文するとすぐに鉄板の上で焼かれていたアツアツのサバを
野菜と一緒にパンに挟んで出してくれた。
密かに楽しみしていたサバサンド。
レモン汁をかけてかぶりつくと、これが普通にうまかった。

イケる。
これは普通にイケる。

パンに挟む事で何かしらの相乗効果があるのかは分からないが、
うちら的には大分イケる味だった。

予想以上にうまかったサバサンドに満足した後は、橋を渡って新市街へ。

ブルーモスクやアヤソフィアなど、歴史的な建築物が集まる旧市街。
一方、有名ブランド店が並び、華やかさと下町情緒が同居する新市街。
この二つを結ぶガラタ橋はなぜか釣り人で溢れていた。
そんな釣れんの、と思う程大量にいる釣り人。
しかも驚いたことにバケツを覗くと結構釣れている。
もしかしてサバサンド屋に売り込んでんのかな、とか話しつつガラタ橋を渡りきると、
新市街の中心は上の方にあるため小さな電車で上まで登る事にした。

駅を出ると、普通にオシャレな新市街。
旧市街の雰囲気とは全く異なる空間が広がっていた。
両脇にはブランド店やショップにレストラン。
メイン通りの中心を走るノスタルジック・トラムヴァイもいい味を出している。

しかし体調が優れないせいか、ちょっと歩いただけで疲れてしまい、
観光もほどほどにするとスタバで休憩して新市街を後にした。

夕飯は近くの食堂で相変わらずの優しい料理を食べて終了。
食後に紅茶を飲むのもトルコに入ってからなんとなく癖になってきていた。
(トルコは紅茶が激安)


11月21日、
今日でトルコも最終日。
朝目が覚めると、昨日の薬の効き目も空しく、ちぃの体調は更に悪化していた。
熱があるわけではないが、鼻と喉に加え、体のだるさが出てきてしまっている。
トルコに入ってからの約1週間、常に体調を崩していたちぃ。
鼻と喉に絡む、煙のような霧のせいだったのか、旅の疲れのせいなのか、原因は良く分からない。
それでも今日は移動日。
しかもドバイ経由で南アフリカのケープタウンに向かうという、かなりの長時間移動だ。
多少体調が悪くてもなんとか移動をしなくてはならない。

俺はちぃの体調が心配だったので、
多少お金を払ってでも飛行機の時間までベッドで寝てた方がいいんじゃないかと提案したが、
体調はそこまで悪い訳じゃないから大丈夫だ、と言い張るちぃ。
そこまで言うならと、宿をチェックアウトすると、荷物を預け、観光に向かった。

トラムに乗り向かった場所は巨大ショッピング迷宮「グランドバザール」。
1461年にメフメット2世が宮殿横に造った市場が始まりで、
現在の店舗数はなんと4400以上あるとかないとか。
それほどの広さなので、中に入るとさすがの店の数に圧倒された。

こりゃ多すぎるわ。
もはや同じ場所には二度と戻れないんじゃないかと言う程、
似たような店がどこまでも続いて展開されている。

もう見るだけで満足してしまうグランドバザール。
体調が悪いせいもありサーっと流すとすぐに引き返し、
トラムに乗って初日にも行ったキョフテのお店「Selim Usta」へ行く事にした。

ランチ後はちょっと歩いてマックでオレンジジュースを飲みながら休憩し、
宿で荷物を取ると早めに空港へと向かった。
チェックインを済ませ、夜7時の便に乗り込むと、
日本映画があることにテンションが上がり、「るろうに剣心」と「ひみつのアッコちゃん」
の2本も日本映画を見てしまった。


それでは写真のハイライトで。






早朝の展望台






イェニ・ジャーミィ






サバサンド




ガラタ橋






新市街

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